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日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)が東北大学と共同で開発した,ダイナミック・レンジが94dBと広いCMOSイメージ・センサ「TC922」(日本TIの発表資料より)
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)が東北大学と共同で開発した,ダイナミック・レンジが94dBと広いCMOSイメージ・センサ「TC922」(日本TIの発表資料より)
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日本TIと東北大学が共同で開発したTC922を用いて撮影した画像の例(上)と,従来のCCDで撮影した画像の例(下)の比較(東北大学の発表資料より)
日本TIと東北大学が共同で開発したTC922を用いて撮影した画像の例(上)と,従来のCCDで撮影した画像の例(下)の比較(東北大学の発表資料より)
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 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は,ダイナミック・レンジが94dBと広いCMOSイメージ・センサ「TC922」を発表した。東北大学と共同で開発した(日本TIの発表資料東北大学の発表資料のPDF)。監視カメラに向ける。各画素内に「横型オーバーフロー蓄積容量(LOFIC:lateral over flow integration capacitor)」と呼ぶ構造を設けることで,高い感度を維持しながら,単一の露光で広いダイナミック・レンジを実現したとする。

 LOFICは,画素内のフォト・ダイオードの飽和容量を超える強い光が当たった場合に,フォト・ダイオードからあふれる電子を,横方向に導いて蓄積する容量構造。単一露光で数個~約20万個の光電子を信号として扱うことができる。これにより,TC922はシャッター速度の調整に時間がかからず,また急激な明るさの変化にも影響されない,安定した画像を得られるとする。

 TC922は1/3型で,解像度は800×600画素,画素寸法は5.6μm×5.6μm。動画を撮影するときのフレーム速度は60フレーム/秒に対応する。画素内アンプとリセット雑音低減回路を内蔵した。パッケージは32端子CLCC。動作温度範囲は-15~+60℃である。現在量産出荷中。TC922を用いたIPネットワーク・カメラ向けの参照デザイン「DM355IPNC-TC922」を,台湾APPRO Photoelectron Inc.が2008年第4四半期に供給を開始する。

 TC922は,三洋電機の次世代カメラ製品「VCC-W8774」と「VCC-WD8874」に採用されたという。三洋電機はTC922の性能を生かすため,独自の画像処理エンジンを新たに開発した。三洋電機はこの画像処理エンジンと,TC922を搭載したカメラを,2008年9月15~18日に米国アトランタで開催される「全米セキュリティ産業ショー2008(ASIS 2008)」で展示する。