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図1 試作した超小型プロジェクター
図1 試作した超小型プロジェクター
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図2 映像を投射した様子
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図3 モックアップの展示である。右が今回の試作品を製品化した場合を想定したタイプで,左がさらに小さいUSBメモリ程度のタイプである。
図3 モックアップの展示である。右が今回の試作品を製品化した場合を想定したタイプで,左がさらに小さいUSBメモリ程度のタイプである。
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 東芝はiPod並みの大きさの超小型プロジェクターを試作,同社の新製品発表会に出展した(図1)(Tech-On!関連記事1234)。2008年8月29日~9月3日まで,ドイツで開催されていた家電展示会「IFA 2008」に出展したもので,「日本国内での展示は今回が初めて」(説明員)である。こうした超小型プロジェクターを国内大手メーカーが展示するのは極めて珍しい。現在,胸ポケットに入るほど小さく,電池で駆動できる超小型プロジェクターの研究開発が活発化して注目を集めているが,試作するメーカーの多くが海外メーカーやベンチャー企業がほとんどだった。新型液晶テレビやDVDレコーダーを目当てに東芝の発表会にやってきた参加者も,意外な展示品に目を奪われていた。

 試作品の明るさはおおよそ7lmほどである。暗い場所なら50インチほどの映像を投射して表示できる(図2)。米Texas Instruments Inc.(TI社)の「DLP(digital light processing) Pico」チップセットを搭載する。DLP Picoは,TI社のMEMSデバイス「DMD(digital mirror device)」とその駆動LSIなどを,携帯機器向けに小型化したもの。画素数は480×320画素のHVGAである。内蔵電池による駆動時間は1時間以下だという。具体的な外形寸法は非公開とする。搭載する光学モジュールの大きさはおおよそ試作品の半分ほどを占めるという。光源には赤色,緑色,青色のLEDを採用する。

 2009年第1四半期~第2四半期ごろの製品化を目標にしており,製品化の際には,明るさ10lm,駆動時間2時間,60インチの映像を投射可能にしたいという。重さは100g程度にする考えである。目標とする消費電力や価格については明言を避けたが,同種の超小型プロジェクターと同程度にするようだ。すなわち,消費電力2~4W,300~400米ドルほどになるとみられる。会場では製品化を意識したモックアップも展示していた(図3)。

 なお,こうした目標仕様は,製品化の際には変わる可能性があるという。製品化に向けては,プロジェクターから発する熱の低減や,本体の軽量化など技術的な課題を解決するのはもちろんのこと,有力な用途が「まだはっきりと見えていない」(説明員)という課題も抱えている。

 会場ではこのほか,USBメモリ程度のプロジェクターのモックアップも展示していた。こちらは,携帯電話機に外付けして使うことを想定する。「個人的な利用の場合,携帯機器に組み込むという形態が最適なのかどうか,まだ見極められていないから」(説明員)である。USBメモリ・サイズのプロジェクターに関しては,現状では製品化は想定していないという。

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