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 デジタル・カメラやビデオ・カメラ,レコーダーといったAVデジタル機器のスペック競争に終息の兆しが出ている。「1080p出力」や「MPEG-4 AVC/H.264圧縮」といった機能は既に当たり前となり,次なる競争軸が見えない状況だ。そこでCEATEC 2008で期待したいのは,これまでの製品分類を打ち砕くような新しいコンセプトの機器の登場である。

 デジタル・カメラでその期待に見事に応えたのが松下電器産業である(Tech-On!関連記事)。「LUMIX DMC-G1」は,レンズ交換式ながらミラー・ボックスと光学ファインダーを廃止することで,軽量化や低コスト化を実現した。新たに開発した電子ファインダー(EVF)が本当に光学ファインダーを置き換えこの課題を解決できたのか,CEATEC会場では実機を手にとって確かめたいところ。このほか,最大1000フレーム/秒の動画を撮影できるカシオ計算機の「EX-FH20」も要注目だ(Tech-On!関連記事)。価格を8万円前後と前機種より大幅に抑えたことで,プロやハイアマチュアならずとも高速撮影を楽しめるようになった。

 デジタル・ビデオ・カメラは,フラッシュ・メモリのビット単価が急落していることで,各社とも媒体をメモリ・カード型やメモリ内蔵型にシフトしている。米国ではこの潮流に乗って,「Flip Video」や「AIPTEK」といったメモリ内蔵型の廉価版ビデオ・カメラが急速にシェアを伸ばした。CEATECでは,こうした廉価版ビデオ・カメラに各社の迎撃策を用意しているのか,注目したいところだ。

 AV機器のネットワーク・サービスでは,まずIPTV機能の実装が本格化しそうだ。2008年末には「アクトビラ」がダウンロード・サービスを開始するほか,2008年12月にはIPTVのキラー・コンテンツと目される「NHKオンデマンド」が始まる。松下電器産業は,アクトビラのダウンロード・サービスに対応したBlu-ray Discレコーダーをいち早く市場に投入。他のAV機器メーカーも,年末商戦に向けてアクトビラや「ひかりTV」の対応機を増やすとみられる。

 動画配信に続くネットワーク・サービスで視線が集まっているのが,ウィジェット・サービスである。ソニーはついに,BRAVIAに表示できるウィジェットの個人向け開発ツールを公開した(Tech-On!関連記事)。CEATECに来場したソフトウェア技術者の反応が気になるところだ。東芝はYahoo!社やIntel社との協力の下,AV機器でウィジェットを表示できる「Widget Channel」の動作デモを展示するとみられる。Webサービスと軽やかに連携する,未来のデジタル家電の姿を垣間見ることができそうだ。

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