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 自動車市場は今,大きな波に襲われている。世界的に進行するガソリン価格の高騰や金融不安の追い打ちを受ける米国市場,国内市場ではクルマ離れが着々と進む・・・。国内自動車メーカーにとって悪条件ばかりが目立つ。この環境下で,国内メーカーが世界で戦うためのカギが燃費向上技術である。そのために各社が進めるのが小型化と電動化。そのうちCEATECでは電動化に貢献する技術が随所で見られそうだ。

 中でも注目なのは,電気自動車の効率を大幅に向上させる可能性を秘めるSiCを使った次世代パワー半導体技術である。2008年9月,2件の注目すべき発表があった。一つは,日産自動車がロームと共に開発したSiCダイオードを採用した車載インバータである。日産自動車はこのインバータを燃料電池車に搭載し,走行実験を開始した(関連記事1)。もう一つは,本田技術研究所とロームが,SiCのみで,インバータとコンバータから成るパワー・モジュールを開発したことである(関連記事2)。この二つの発表に関わるロームの展示内容にぜひ注目したい。

 昨年,自動車メーカーとして初めてCEATECに出展した日産自動車は今年も引き続き参加する。同社が力を入れるのは自動車向け通信サービス「テレマティクス」だ。自社ブースのみならず,ソフトバンクBBや日本ヒューレット・パッカード,ザナヴィ インフォマティクスなどと共に「MEDIA MODAL-SHIFT」というブースを設けて自動車向け通信サービスの未来像を見せる試みである。

 もちろん,テレマティクスの通信端末となるカーナビにも注目したい。カーナビは近年,据置型で20万円以上する高機能カーナビから,可搬型で10万円以下の簡易カーナビ(PND)へのシフトが鮮明になってきた。さらに最近では,据置型で低価格化な製品や,PNDで高機能な製品と,これまでの区分を超えた製品も登場し始めた。例えば富士通テンは2008年9月,8.5万円の据置型のカーナビを発表した(関連記事3)。据置型といえども,価格面でPNDとの境界がなくなってきた。パイオニアや三洋電機はPNDに無線通信サービスを提供する製品を発表し,高機能化への道を探り始めた(関連記事45)。CEATECにおいても,次なる道筋を模索するカーナビの姿が各所で見られそうだ。

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