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図1 日立製作所が開発した「超解像技術」を施した映像(右)と従来手法による拡大映像(左)
図1 日立製作所が開発した「超解像技術」を施した映像(右)と従来手法による拡大映像(左)
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図2 遠近感を保持して,解像感を高める
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 日立製作所は,ディスプレイに表示する映像の解像感を高める「超解像技術」を開発した(図1,発表資料)。DVD映像(720×480画素)やデジタル・ビデオ・カメラで撮影したSDTV映像は1920×1080画素に近い映像に,地上デジタル放送などのHDTV映像はより精細感のある映像に変換できるという。

 今回の超解像技術の詳細について,日立製作所は具体的な手法を明らかにしなかったが,「入力映像の輝度信号を解析して解像度を推定し,複数の領域ごとに超解像処理を実行する」(同社 中央研究所 組込みシステム基盤研究所 主任研究員の浜田宏一氏)とした。このため,中継映像のように同一画面上にSDTV映像とHDTV映像が混在するテレビ映像に対してそれぞれ処理内容を変更できる。加えて,メリハリ感を作り出す領域(近景など)とボヤケを残す領域(背景など)を判別して,超解像処理を適用することで,遠近感が損なわれないとする(図2)。これまでの超解像技術では,「SDTV映像をHDTV映像に変換するなど,特定の解像度の映像を固定の倍率で高精細化していたため十分な効果が得られなかった」(同社の浜田氏)という。

 超解像技術を適用する場合,1フレーム単位で実行する。複数のフレームに対して超解像処理を施すと,「搭載するメモリを増設する必要があるほか,リアルタイム処理が難しくなるため適用しなかった」(日立製作所 中央研究所 組込みシステム基盤研究所 所長の中川八穂子氏)とした。

 日立製作所は今回,超解像技術をソフトウエア処理で実現している。今後,アルゴリズムをより最適化するほか,専用処理LSIを開発する予定という。「2010年以降に超解像技術を備えた液晶テレビやPDPテレビを市場に投入したい」(同社の中川氏)とする。

 なお日立製作所は,今回開発した技術を2008年9月30日~10月4日に幕張メッセで開催する「CEATEC JAPAN 2008」に出展する。

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