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 NECとNECディスプレイソリューションズは,液晶プロジェクター内部の液晶パネルや偏光板などの光学パネルを効率的に冷却する技術「パネル衝突空冷技術」を開発した(発表資料)。従来の1方向から空気を流す空冷方式と比較して,動作時の光学パネルの温度上昇を10~20%程度抑えられるこという。各種光学部品の動作の長寿命化やメンテナンスの頻度を減らせるほか,冷却ファンの回転数を下げられるため,冷却ファンの消費電力や騒音を低減できる。

 この技術は,異なる2方向から空気を流して光学パネルの隙間の中央付近で送風を衝突させるというもの。これにより,光学パネル表面の広範囲で空気の流れの乱流性が高まり,冷却性能を改善できたとする。NEC中央研究所の熱設計技術と,NECディスプレイソリューションズのプロジェクターの開発技術を融合した。従来の1方向の空冷方式では,光学パネルのような幅が数mm程度の狭い隙間に対して空気を流して冷却する場合,発熱面に沿って周囲よりも流速が小さくなる速度境界層が発達して,十分な冷却性能が得られなかった。 

 空冷の効果を高めるために,各衝突空冷状態に適応した冷却や構造設計が必要になるという。今回,熱流体シミュレーションによる空気の流れの可視化技術などを利用して,衝突空冷により発生する狭い隙間における空気の流れの状態などを解析した。これにより,パネル寸法,空気噴出口の形状,サイズなどの設計条件が衝突空冷の性能に与える影響を事前に検証できる設計技術を確立したとする。