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 日立製作所と米Opnext社の研究グループは,光通信機器の光源向けに冷却なしで動作する半導体レーザを新たに開発し,43Gビット/秒で10kmの光ファイバ伝送に成功した。冷却なしの半導体レーザで40Gビット/秒の通信を実証したのは,同グループが初めてとする(ニュース・リリース)。開発した製品を用いた実証実験の結果を,2008年9月21日~25日にベルギーで開催された光通信ヨーロッパ会議「ECOC(European Conference on Optical Communication)2008」で,日立とOpnextの子会社である日本オプネクストが共同で発表した。

 開発した半導体レーザは,変調器にEA(Electro-absorption:電界吸収型)方式を採用した。この方式は,信号波形の劣化が少ない反面,正常に動作する温度範囲が狭い(±5℃)という課題があり,利用には冷却装置の併用が必須だった。日立らのグループは,変調器にInGaAlAs(インジウム・ガリウム・アルミニウム・ヒ素)系の材料を用いることで,利用できる温度範囲を25℃~85℃に拡大した。冷却装置を必要としないため,小型化・低コスト化できるほか,消費電力を10%~20%削減できるとする。

 同グループは2008年2月に,冷却なしのレーザを使って25Gビット/秒で12kmのデータ伝送に成功していた。今回,半導体の構造などを最適化することで,冷却なしで40Gビット/秒を達成した。日本オプネクストら6社が策定している次世代光通信規格に対応するという。