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◎富士重工業の柴田英司氏
◎富士重工業の柴田英司氏
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 富士重工業は,「AT International 2008」の講演会「ATIフォーラム」において,運転支援のためのステレオカメラシステム「EyeSight」を紹介した。スバル技術本部車両研究実験第3部主査の柴田英司氏が講演した。

 富士重工業では,以前から自動車専用道路での走行安全を支援するステレオ・カメラを開発していた。今回開発したEyeSightは,市街地における歩行者や自転車,低速域や誤動作での事故にまで支援範囲を拡大したものだ。

 EyeSightの機能として,プリクラッシュ・ブレーキ,AT誤発進抑制制御,全車速ACC,車線逸脱警報,ふらつき警報が紹介された。プリクラッシュ・ブレーキは,歩行者事故に対応したもので,自転車や歩行者,二輪車を認識して衝突被害を軽減する。15km/h未満で直進状態からの衝突事故被害も軽減できるという。

 EyeSightでは,ステレオ・カメラのみでさまざまな運転制御を実現するため,メイン基板上に3D画像処理エンジン,画像認識エンジン,制御マイコンを搭載し,映像部,映像制御および距離画像検出部,認識演算部,制御演算部の各機能を集約した。

 3D画像処理エンジンは新たに開発したもので,信頼性判定・エッジ検出回路が強化されている。隣接する画素同士の輝度差判定閾値を視差計算ブロックごとに可変とすることで,ノイズが低減されるとともに,夜間および路面のテクスチャの少ない領域でも距離情報を算出することに成功した。

 カメラは300万画素のCCDカメラを基線長350mmで配置しており,カメラの視差およびレンズの焦点距離から対象物までの距離を計測している。左右のカメラからの映像信号は,カメラ内でデジタル化された後,画像補正およびステレオ処理,認識演算,制御演算が行われ,CANで外部ユニットへ制御指令を出している。

 処理された画像に対する対象物のグループ化処理,追跡処理,分類処理,制御対象の選択,悪環境時の認識といった機能はソフトウエアで行っている。