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 マイコン大手の米Microchip Technology, Inc.は現地時間の2008年10月2日,米ON Semiconductor Corp.と共同で,米Atmel Corp.に対し買収提案を持ちかけた。Atmel社の株式を1株当たり5米ドルとして現金で買い取るというもの。2008年10月1日のAtmel株式の終値3.28米ドルに約52.4%のプレミアムを加えたとする。この提案通りになれば,買収総額は23億米ドルになる見込み。

 買収はMicrochip社の主導で行うが,Atmel社の事業のうちメモリ事業とRF部品事業,自動車関連事業はON Semiconductor社が買い取るという。Microchip社はマイコン事業とASIC事業を買い取り,ASIC事業に関しては転売する方針である。Atmel社は8ビット~32ビットのAVRマイコン製品群を展開しており,Microchip社はこれらを加えて製品系列を拡充する考え。

 Microchip社がAtmel社に送った文書によれば,2008年9月5日,Microchip社CEOのSteve Sanghi氏がAtmel社の経営幹部との会合を持ったという。しかし,その後,Atmel社の取締役会がMicrochip社の提案を検討する様子がなかったため,Microchip社は公式に文書で買収を提案するに至ったとしている。

 Microchip社はこの文書の中で,Atmel社の経営にも意見を述べている。「Atmel社のASIC事業は全社の平均よりも業績が悪く,事業規模も成功に必要な大きさを持たない」「不要な工場・資産の整理が十分に進まず,利益率が当社のようなマイコンのトップ・メーカーに比べて低い」「直近の世界経済の悪化,米国経済の失速もAtmel社の業績向上の可能性を低くするだろう」「株価もこの2年で46%も下落している」などというもの。