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「CyFi」について説明する,米Cypress Semiconductor社 VP/GM HID/RF, Timing, and Optics部門Vice President David Kranzler氏
「CyFi」について説明する,米Cypress Semiconductor社 VP/GM HID/RF, Timing, and Optics部門Vice President David Kranzler氏
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伝送特性
伝送特性
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伝送制御の概要
伝送制御の概要
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CyFiソリューションの開発キット「CY3271」
CyFiソリューションの開発キット「CY3271」
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 日本サイプレスは2008年10月24日,都内で記者発表会を開き,米Cypress Semiconductor Corp.が開発した2.4GHz帯無線通信向けのソリューション「CyFi」を発表した。独自のネットワーク・プロトコルや自社のプログラム可能なデジタル/アナログ混載ASIC「PSoC」,RFトランシーバIC「CYRF7946」から成る。無線伝送の信頼性や低消費電力,実装の容易性を特徴とし,同周波数帯を用いる無線通信「ZigBee」などと比較した優位性を強調した。80の周波数チャネルを持ち,最大250ノードとの通信が可能であるという。センサーネットワーク機器など産業機器のほか,農業分野への展開も視野に入れる。

 無線伝送の信頼性を高めるために,伝送方式に直接拡散方式のスペクトラム拡散技術や,電波の干渉を検知すると,別の周波数チャネルに切り替える「Frequency Agility」を組み合わせたとする。電波の干渉がない場合は,GFSK(gaussian frequency shift keying)方式の変復調のみを用いて,低い送信電力(-5dBm)で最速伝送(1Mビット/秒)を行うが,電波の干渉を発見した場合は,スペクトラム拡散技術を用いてエラー信号を回復させる。具体的には,8ビットのデータを32チップのデータに拡張して行うという。それでも改善しない場合は,送信電力を高める,フリーの周波数チャネルに切り替える,といった伝送制御を行う。最小受信感度は-97dBm。最大送信電力は+4dBm。

 電波干渉の有無に応じて伝送速度を変動させることで,待機時間を延ばし消費電流の低減を実現したという。消費電流は,受信時が最大21.2mA,送信電力-5dBmで伝送時が20.8mA,待機時は0.8μAに抑えた。典型的なセンサ機器に採用した場合の電池寿命は4年という。

 同社によると,ZigBeeで必要とするメモリ容量は,フル機能を持ったFFD(full function device)では,46Kバイト,機能を限定したRFD(reduced function device)では26Kバイトであるのに対し,CyFiソリューションでは,ハブ用に8Kバイト,ノード用に5Kバイトで済むという。このためデバイスの小型化が図れるとした。PSoCの開発ツール「PSoC Designer」を利用することで,部品の置換や,機能の追加も容易にできるという。

 CyFiソリューションの開発キット「CY3271」は,同社のホームページなどから購入でき,オンライン価格で69.95米ドル。