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米IDT社 Vice President of Worldwide MarketingのChad Taggard氏
米IDT社 Vice President of Worldwide MarketingのChad Taggard氏
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図1 DisplayPortの普及が始まる。ノート・パソコンや液晶モニター,液晶テレビにおいて,LVDSやDVIなどを置き換えるかたちで,DisplayPortの普及が進みそうだ。
図1 DisplayPortの普及が始まる。ノート・パソコンや液晶モニター,液晶テレビにおいて,LVDSやDVIなどを置き換えるかたちで,DisplayPortの普及が進みそうだ。
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図2 Displayportのバージョン1.2に対応したレシーバ・チップに,米Silicon Optix社の映像処理機能を集積する予定だ。ミッドレンジ/ローエンドの液晶テレビに向ける。
図2 Displayportのバージョン1.2に対応したレシーバ・チップに,米Silicon Optix社の映像処理機能を集積する予定だ。ミッドレンジ/ローエンドの液晶テレビに向ける。
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 米Integrated Device Technology, Inc.(IDT社)は,映像データの伝送規格である「DisplayPort」に対応したレシーバ回路と映像処理回路を集積した液晶テレビ向けチップを製品化することを明らかにした。製品化時期については明言しなかったが,「まずは,DisplayPortのバージョン1.2に対応したレシーバ・チップに映像処理回路を集積する考え」(同社 Vice President of Worldwide MarketingのChad Taggard氏)とする。このため,早ければ,バージョン1.2の標準化作業が完了する2009年半ばに最初のチップが製品化が始まりそうだ。

 同社は2008年10月21日(米国時間)に,米Silicon Optix, Inc.から映像処理技術とそれに関連する資産を買収したと発表した(関連記事
)。Silicon Optix社の映像処理技術は,「HQV(Hollywood Quality Video)」と呼ぶブランド名で知られており,フレーム速度変換やランダム雑音リダクション,ブロック雑音リダクション,スケーリング,IP(インタレース/プログレッシブ)変換,シャギー除去用フィルタなど,多くの機能から構成されている。DisplayPort対応レシーバとともに集積される映像処理回路は,こうした多くの機能から選択した一部の機能となる。「まずは,雑音リダクション機能ととタイミング・コントローラをDisplayPort対応レシーバに集積する。そして,市場の反応を見ながら集積する映像処理機能を増やしていきたい」(Taggard氏)。

 ターゲットとする市場は液晶テレビだ。現在,LVDSなどが使われているテレビ内部でのデータ伝送に向ける。「現在,液晶テレビの映像処理機能は,各テレビ・メーカーが独自性を発揮する差異化点となっている。しかし,それはハイエンド機に限った話だ。ミドルレンジ機やローエンド機では,低コスト化が強く求められるため,汎用の映像処理チップを採用するケースが少なくない。このためDisplayPort対応レシーバに映像処理機能を集積したチップの市場性は高い」(日本アイ・ディー・ティー 代表取締役社長の尾山佳助氏)と見る。一方,ノート・パソコンや液晶モニターなどの市場については,マイクロプロセサやグラフィックス・チップが映像処理機能を担うケースが多いため,「DisplayPort対応レシーバと,映像処理機能は別チップ構成の方がよい」(Taggard氏)とする。

 「パソコンや液晶テレビにおけるDisplayPortの採用は,今まさに始まったばかり」(同氏)というが,2009年に入るとDisplayPort対応レシーバ・チップの需要は急速に高まるとする。IDT社では2009年に,ノート・パソコン用DisplayPort対応レシーバ・チップの業界全体の出荷数量が1億3000万個,液晶モニター用が1億8500万個,液晶テレビ用が1億1200万個に達すると予測している。