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図1 企画展示ブース
図1 企画展示ブース
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図2 パナソニック電工の展示。上から,電球色,蛍光灯の色,晴天の青空の色
図2 パナソニック電工の展示。上から,電球色,蛍光灯の色,晴天の青空の色
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図3 豊田合成の展示
図3 豊田合成の展示
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図4 朝日ラバーの展示。上から,色バラつきがある5個の青色LEDを発光させたところ,1種類のキャップを使って白色光にしたところ,青色LEDごとに最適化したキャップを使って白色光にしたところ。下段でバラつきがほとんど見られないことが分かる
図4 朝日ラバーの展示。上から,色バラつきがある5個の青色LEDを発光させたところ,1種類のキャップを使って白色光にしたところ,青色LEDごとに最適化したキャップを使って白色光にしたところ。下段でバラつきがほとんど見られないことが分かる
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図5 シート状キャップを取り付けた表面実装型LED
図5 シート状キャップを取り付けた表面実装型LED
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図6 クーラーマスターの屋外LED照明用モジュールで組んだ街路灯
図6 クーラーマスターの屋外LED照明用モジュールで組んだ街路灯
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図7 LED照明推進協議会の展示パネル。下図で接合温度と寿命の関係を示している
図7 LED照明推進協議会の展示パネル。下図で接合温度と寿命の関係を示している
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図8 ルミオテックの展示
図8 ルミオテックの展示
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 2008年10月29日から始まった「FPD International 2008」(31日までパシフィコ横浜で開催)では今年,照明関連の出展がある。企画展示ブース「家・街を変えるグリーンデバイス」では,パナソニック電工(旧・松下電工)や豊田合成,朝日ラバー,オスラムとクーラーマスター,LED照明推進協議会がそれぞれLED関連を,ルミオテックが有機ELによる照明を展示している(図1)。FPD Internationalはディスプレイ関連の展示会だが,有機ELパネルやLEDバックライトなどディスプレイ業界では新光源への関心が高いことがあり,企画展示ブースには多くの来場者が詰め掛けていた。

 パナソニック電工が出展したLED照明は,色温度を2500K(電球色)から7000K(蛍光灯色)まで変えられるというもの(図2)。白熱電球の色やオフィス照明の色,さらには晴天時の空の色など,食事や仕事といったシーンにあった色温度を選べるとする。参考出展のため技術的な詳細は公表していないが,色温度の異なる白色LEDを組み合わせ,それらを別々に制御して発光色を混ぜることで所望の色温度を得るとする。LED照明のモジュールは放熱に配慮しており,4万時間の寿命を確保しているという。

 豊田合成は,LED照明の製造フローを展示していた。LEDチップの作製からパッケージへのLEDチップの組み込み,プリント基板へのパッケージの実装,さらにそのプリント基板をLED照明に仕立てるところまで,実物を使いながら製造フローを見せている(図3)。

 朝日ラバーは,LEDの微妙な色のバラつきを補正し,所望の発光色を得るキャップの効果を見せている。同社の技術は,蛍光体を混ぜたシリコーン樹脂を青色などのLEDに被せるというもの。最近のLEDは発光波長や光度のバラつきが小さくなってきたといわれているものの,照明用途のように多数個を並べて使う場合ではバラつきが気になるという声もよく聞かれる。そのため同社では,発光波長や光度に合わせて数十種類のキャップを用意しているという。展示では発光波長が微妙に異なる青色LEDを使い,同じ仕様のキャップを使った場合と個別に最適化したキャップを使った場合の発光をデモしていた(図4)。また,表面実装型LEDパッケージを使う例が増えていることから,シート状のキャップも用意する(図5)。

 オスラムとクーラーマスターが出展したのは,街路灯などに向ける屋外LED照明用モジュールである。そのモジュールを8個使い,屋外照明灯に仕立てていた(図6)。モジュール1個当たり,オスラムの白色LEDを16個使う。モジュール1個当たりの投入電力は最大で23W程度,光束は960lmである。電源回路を除いたモジュール1個当たりの消費電力,つまり光源部分の消費電力は18Wという。モジュールの背面にはヒートシンクとヒートパイプを使った放熱部品を取り付けていて,自然空冷で使えるようになっている。搭載する白色LEDは,レンズ付きの「Golden DRAGON」と呼ばれる品種。投入電力は1Wを少し超える。発光効率は55lm/Wである。レンズは屋外照明用に工夫されている。白色LED直下の光を弱く,かつ白色LEDの側面方向で強い光が出るようになっており,さらにだ円型の照射面になるように設計されている。

 LED照明推進協議会は,LED照明の概要や実施例をパネルや映像を使って展示していた。中でも,LEDの寿命に関する説明パネルが興味深い。長寿命といわれるLEDだが,過酷な温度環境で使用してしまえば仕様通りの寿命にはならないことを示している(図7)。なお,よく「4万時間」とされることが多いLEDは,実使用条件で4万時間点灯させて寿命を確認しているわけではない。実使用よりも高い温度でLEDを点灯させて実際に明るさの低下を求める加速試験から,実使用の温度条件での寿命を予測して求めている。

 有機EL照明を出展したルミオテックは,厚さが2.3mmと薄く,かつ面発光であるという有機ELならではの特徴をアピールしていた(図8)。発光は,赤色(R)と緑色(G),青色(B)にピークのあるブロードなスペクトルになっており,演色性も高いとする。「MPE(multi-photon emission)」という発光層を数段重ねる技術を使い,ここでは発光波長が異なる発光層をRGBで3段重ねている。技術的には段数をさらに増やすことは可能であり,発光波長が異なる別の層を加えれば3段重ねでは不足していた発光波長を補うこともできるとする。

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