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図1 ソニー・グループの2008年度第2四半期の連結業績
図1 ソニー・グループの2008年度第2四半期の連結業績
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図2 ソニー 執行役EVP 兼 CFOの大根田伸行氏
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図3 エレクトロニクス分野の業績
図3 エレクトロニクス分野の業績
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図4 エレクトロニクス分野の営業利益増減要因。原価率の悪化や,円高が影響した
図4 エレクトロニクス分野の営業利益増減要因。原価率の悪化や,円高が影響した
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図5 ゲーム分野の業績。売上高の約8割を占めるハードウエアは増収だが,ソフトウエアは減収だった
図5 ゲーム分野の業績。売上高の約8割を占めるハードウエアは増収だが,ソフトウエアは減収だった
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 ソニーは2008年10月29日,2008年度第2四半期(2008年7~9月)の決算(米国会計基準)を発表した。グループの連結業績は,売上高が前年同期比0.5%減の2兆723億円,営業利益が同90.1%減の110億円,当期純利益が71.8%減の208億円。減収減益となった(図1業績発表文の掲載ページ)。ただし,「売上高は前年同期と同じ為替レートで計算すれば5%の増加だった。営業利益も,国内の株価下落の影響(410億円)と,前年同期に計上した旧本社跡地の売却益の一部(607億円)を除けば前年同期並みとなる」(ソニー 執行役EVP 兼 CFOの大根田伸行氏)とし,今回の業績は想定内だったと説明した(図2)。

 エレクトロニクス分野は,売上高が1兆6533億円(前年同期比0.6%減)で営業利益が756億円(40.5%減)だった(図3)。連結業績と同様に,前年と同じ為替レートであれば5%の増収だったという。液晶テレビやパソコン,デジタル一眼レフ・カメラが増収に貢献した。計画よりも営業利益が減少した要因としてソニーが挙げたのは,為替の影響が163億円,Sony Ericsson Mobile Communications社の収益の悪化の影響が195億円,デジカメの単価下落やパソコンの原価率悪化などによる影響が327億円などだった(図4)。減益額が大きい製品分野として挙げたのは,順に,システムLSI,ビデオ・カメラ,イメージ・センサ,放送業務用機器,コンパクト・デジタル・カメラだった。テレビ事業はこの第2四半期で黒字化することを目標にしていたが,「残念ながら赤字だった」(大根田氏)。

 ゲーム分野は,売上高が2685億円(前年同期比10.3%増)で営業損失が395億円(前年同期は967億円の損失)だった(図5)。「プレイステーション 3(PS3)」や「プレイステーション・ポータブル(PSP)」の売上が増加したほか,PS3本体の原価率の改善やソフトウエアの売上増加に伴ってPS3事業の損益が改善したことが影響し,損失額が約59%減少した。「ゲーム事業はユーロでの取引が多く,為替の影響が大きい。為替の影響を除けば予想以上といえる実績だった」(大根田氏)。

 このほか,映画分野は売上高が1961億円(前年同期比3.4%増)で営業利益が11億円(199.9%増),金融分野は売上高が1007億円(36.1%減)で営業損失が253億円(前年同期は231億円の利益)だった。連結業績の減益には,エレクトロニクス分野と金融分野の減益が響いた格好だ。

 2008年度上半期(2008年4~9月)の連結業績は,売上高が4兆513億円(前年同期比0.2%増),営業利益が845億円(63.7%減),当期純利益が558億円(60.2%減)となった。ソニーは10月23日に2008年度通期の業績見通しを下方修正している(Tech-On!の関連記事)。その際には明示しなかったが,設備投資額や研究開発費は,2008年7月に発表した見通しと変わらないことを強調した。

 ソニーは2008年度下半期の為替レートとして,1米ドル100円前後,1ユーロ140円前後を前提としている。「1円当たりの為替感応度は米ドルが40億円,ユーロが75億円」(大根田氏)であるという。「米ドルの為替感応度を下げる取り組みはかなりやってきた。一時は60億~65億円程度になったが,液晶パネルの購入を米ドル建てにするなど各種の取り組みで40億円まで下げた。問題はユーロだ。欧州は,現地での部品調達が難しく,部品をアジアから持って行ったりすることになる。対ユーロでの円高への対策は,割と長い時間がかかってしまうだろう」(同氏)。

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