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工作機械の外部で衝突予知計算を実行する
工作機械の外部で衝突予知計算を実行する
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 機械振興協会は,既存のNC装置と工作機械に適用可能な,ワークと工具の衝突の事前検知システムを開発した。加工開始前の素材や治具の形状を非接触式の3次元測定装置(レーザースキャナ)でデジタルデータ化してシステムに取り込んでおき,加工時はNC装置から工具位置など工作機械の状況に関する情報を取得,外部の3次元システムで干渉チェックを実行する。衝突が予想される場合にはNC装置に対して停止を指示するとともに警告を表示する。パソコンで動作するシステムとして,ソフィックス(本社横浜市)が2009年春に製品化したい考え。

 工作機械内でワークに工具を衝突させてしまうのを防ぐ機能は,オークマなどがNC装置に実装しているが,事前に素材や治具の3次元モデルを作成しておく必要がある。しかしこの事前設定にミスがあると,やはり衝突事故を起こしてしまう危険性がある。例えば素材の形状が在庫の都合で変わったり,治具が不足して予定外のものを使ったり,工具の選択や設定を誤ったりしたときで,加工開始時や工具交換直後に事故が発生する。そこで機械振興協会は,素材と治具を工作機械に固定した後で形状を測定することにした。

 NCプログラムの中には,衝突予知計算を実行させるトリガを自動で挿入しておく。衝突予知計算を実行して結果を返すまでのスピードが十分実用的になったことで,システム実現のメドが立った。NC装置の情報は,オープンNCの場合にはNC装置の内部変数をシステムから監視することで,既存のNC装置の場合にはRS-232C経由で関連情報を出力させることで取得する。標準通信インタフェースORiN(Open Resource Interface for the Network)を利用することで,さまざまなNC装置に対応可能になるという。

 この技術について機械振興協会は,2008年11月20日の同協会技術研究所(東京都東久留米市)の一般公開でも説明する。