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 東京大学は2008年10月30日,「『航空イノベーション研究会』第1回シンポジウム」を同大学主催で開催した。初回は,「国産航空機開発への期待と課題」を人材育成の視点から話し合った。同研究会は,日本の航空機産業の立ち上げと強化,発展を産官学が連携しながら進めるための土台造りなどを研究するもの。

 シンポジウム後半のパネル・ディスカッションでは,日本の航空機産業の強みとして部品やシステムを高品質に仕上げる能力や,効率の優れた生産システムなどを挙げる一方,全機体を企画・構想した上で設計する統合化能力やサプライチェーンのマネジメント能力などを課題として指摘した。また,議論に参加した三菱航空機(本社名古屋市)常務執行役員の宮川淳一氏は,開発中の小型ジェット旅客機「MRJ」について,既に25機(うち10機はオプション)の導入を決めている全日本空輸以外に,数社が購入契約の最終段階に至っていると説明した。「近いうちにご報告できると思う」(同氏)としている。

 東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻は,「航空分野人材育成プログラム(案)」を発表した。工学・経済・政策・国際関係を網羅する「航空科学・産業・政策論」の講義を大学院の修士課程1年を対象に2009年度から始めるほか,社会人を対象にした養成講座の設置,海外の航空機メーカーなどから講師を招いくサマーセミナーの開催,学生に対する国内外でのインターンシップ制度の設置などを検討している。