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自主回収対象となったHP社のノート・パソコン(筐体の裏側)
自主回収対象となったHP社のノート・パソコン(筐体の裏側)
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 ソニーは2008年10月31日,同社が製造したLiイオン2次電池セルに不具合があったとして,納入先のパソコン・メーカーの電池パック自主回収に協力すると発表した(発表資料)。不具合が見つかった電池セルはノート・パソコン向け電池パックに採用されており,東芝や米Hewlett-Packard Co.,米Dell Corp.,中国Lenovo Group,台湾Acer, Inc.が採用機種を販売している。なお,ソニーは自社製パソコンに当該電池を採用していない。自主回収対象の電池パックは全世界で約10万個,日本では約2000個とみられる。

 見つかった不具合は,この電池を利用したパソコンで,稀に発煙・発火を含む過剰発熱の事故が発生するというもの。ソニーが報告を受けた事故件数は全世界で40件で,軽度の火傷4件,軽度の器物損傷21件を含む。日本での事故発生の報告はないという。

 不具合の原因をソニーは「現時点でまだ特定できていない。不具合は海外で40件が報告されており,それらの不具合電池の製造時期が,製造ライン調整を頻繁に行っていた期間と一致するため,このライン調整が電池セルの品質になんらかの影響を与えたと推測している」(同社広報)とした。ソニーは2004年10月から2005年6月にかけて稼働や停止など製造ラインの調整を通常よりも頻繁に繰り返したという。また,不具合のうちごく一部は,電極に使う金属箔の不良によるものとしている。

 今回の不具合は米国消費者安全委員会(Consumer Products Safety Commission)が現地時間の2008年10月30日に発表したもので(発表資料),これを受けてHP社,Dell社がそれぞれ自主回収を発表している(HP社の発表資料Dell社の発表資料)。

 なお,今回の自主回収対象の電池セルは,2006年9月にソニーが自主回収プログラムを提案した電池セルとは異なる品種という(Tech-On!関連記事)。