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Androidを世に出したGoogleが目指す次なる目標は何なのか。『日経エレクトロニクス』は,2008年11月3日号の特集「爆走するGoogleマシン」で,その答を探った。取材を通して浮かび上がってきたのは,これまで同社が築いてきたサーバー上の多彩なサービスを,あらゆる機器に使ってもらおうという姿勢である。以下に,記事の冒頭部分(pp.52-53,PDF版)を基に,特集の概要をまとめた。

 「検索サービスの企業」。ほんの数年前まで,エレクトロニクス分野の技術者の多くは,米Google Inc.をこうとらえていただろう。しかし,今やGoogle社がデジタル民生機器の分野に進出したことを知らない人は少ない。米国の携帯電話事業者であるT-Mobile USA, Inc.は2008年10月22日,台湾HTC Corp. が開発した「T-Mobile G1」という携帯電話機を発売した。この製品には,Google社が開発した携帯電話機向けプラットフォーム「Android」が搭載されている。

 2008年10月29日,Google社の日本法人は地図サービス「Googleマップ」に二つのサービスを新たに追加した。運転ルートを検索できる機能と,Googleマップで検索した位置情報をカーナビに送信できる機能である。パソコン上では,「ストリートビュー」機能を使って,写真で交差点などを確認できるようにした。当然同社は,同様なサービスをカーナビ向けに提供しようとするだろう。

メイン・エンジンがやって来る

 Google社は「世界中の情報を整理し,それを世界中の人が利用できるようにすること」という企業理念を掲げる。その目的を果たすために,同社は「世界最大規模のパワーを誇るコンピューティング環境を使って,多種多様なサービスをあらゆる端末に提供する仕組み」を構築した。組み上げられたこの巨大な仕組みは,まさに「マシン」と呼ぶにふさわしい。

 マシンの中核を占めるのが,Google社が保有する数百万台のサーバーである。このサーバー群を使って,同社はさまざまなサービスをWebアプリケーションの形で提供している。外部の開発者にそのコンピューティング・パワーの一部を貸し出す「App Engine」というサービスも始めた。