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用途別の売上高推移。AV機器向けが低下
用途別の売上高推移。AV機器向けが低下
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 村田製作所が2008年中間期(2008年4~9月)の決算を発表した。売上高は前年同期比0.3%増と横ばいの3039億円,営業利益は同54.2%減となる269億円と大幅な減益となった。利益率の高い大容量コンデンサが不振だったことが大きな要因としている。

 営業利益を前年同期と比べた場合,増産・合理化効果で460億円(推計値)の増益となったが,売価の値下げが380億円(同),為替の影響が100億円(同),減価償却費の増加が98億円,販売管理費・研究開発費の増加が44億円,その他で157億円の減益要因があり,219億円も減少したとする。その他の要因には品種構成による利益の低下が含まれる。具体的には,品種構成が適切ではなく,利益率の低い品種の売上が高かったことを意味するという。

為替の変動と品種構成が利益を圧迫

 同社によれば,増産・合理化効果で売価の値下げと原価償却費の増加をカバーし,営業利益を確保できると考えていたが,金融不安による急激な為替の影響と利益率の低い品種構成によって,営業利益が激減してしまったとの見解を示した。

 製品別売上高は,コンデンサが大幅に減少し,圧電製品はほぼ横ばいだったが,高周波デバイスやモジュール製品,EMI除去フィルタやチップコイルなどを含むその他製品は増収だった。全体売り上げの4割を占めていたコンデンサが薄型テレビやゲーム機,デジタル・カメラなどのAV機器向けで大幅に減少し,コンデンサの売上高が前年同期比11.4%減となる1100億円と低迷した。

 他の製品の売上高は,圧電製品が449億円(前年同期比0.9%減),高周波デバイスが583億円(同15.7%増),モジュール製品が373億円(同12.1%増),その他の製品が523億円(同3%増)だった。なお,モジュール製品には2007年8月に買収し,子会社化した米Murata Power Solutions社の電源製品の売上高が寄与している。

 用途別の売上高で見ると,AV機器向けと,パソコンおよび関連機器(PC関連)向け,カー・エレクトロニクス(カーエレ)向けが減少したが,通信向けと家電・その他向けは増収となった。具体的な売上高はAV機器向けが398億円(前年同期比13.2%減),PC関連向けが613億円(同3.5%減),カーエレ向けが325億円(同1.8%減),通信向けが1294億円(同4.3%増),家電・その他向けが398億円(同6.4%増)だった。

通期業績予想を下方修正

 村田製作所は2008年度通期での連結業績予想を下方修正した。売上高は6050億円で,営業利益は400億円と,2008年7月に公表した予想から売上高を350億円,営業利益を300億円引き下げた。2008年7月に3%程度の減収とみていたAV機器向けの売上高が15%程度,同3%とみていたPC関連向けも10%程度と減収する予想する。このほか,通信向けも携帯電話機の世界全体での販売台数の伸びが鈍っているため,7%程度の増収だった予想を2%程度の増収に引き下げた。カーエレ向けも市況の減退を受けて3%程度の増収だった予想を3%程度の減収に引き下げた。