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 富士重工業の2008年度中間決算(2008年4月~9月)は,売上高で過去最高を更新した(PDF形式の発表資料)。売上高は前年同期比5.0%増の7442億100万円,営業利益は同3.0%減の183億4600万円だった。米ドルに対する円高の影響が194億円,原材料費の高騰が112億円,それぞれ営業利益を引き下げたという。

 自動車の連結販売台数は前年同期比4.0%増の28万2000台だった。国内では軽自動車の新型車を投入していないこともあり,同5.1%減の9万4000台にとどまったが,海外はロシアや中国で売り上げを伸ばし,同9.3%増の18万8000台となった。新型「フォレスター」がけん引役になったとしている。フォレスターを含め,登録車を生産する矢島工場(群馬県太田市)では,需要に対して生産が追いつかず,8月の連休中に当初計画より前倒しで設備投資を実施したという。

代表取締役社長の森郁夫氏
代表取締役社長の森郁夫氏 (画像のクリックで拡大)

 ただし「当社の販売にも世界同時不況の影響が出始めた。下期(2008年10月~2009年3月)はオポチュニティよりリスクのほうが大きい」(代表取締役社長の森郁夫氏)という。同社は従来,63万6000台としていた通期(2008年4月~2009年3月)の販売台数予測を61万6000台へ引き下げた。日本や米国,欧州で当初予測以上に需要が落ち込む見通し。成長著しい中国やロシアでさえ,直近の需要はこれまでに比べると減速しているという。

 業績予想は前回予想のまま修正しない。為替が従来予想に比べるとわずかに円安に振れていること,原材料費の高騰が落ち着きつつあることなどで,需要減によるマイナスをカバーできる見込みとする。設備投資や試験研究費も当初計画比で低減する。森氏は「選択と集中をさらに進めること,同じことをやるにしてもスピードを2倍にすること。経営環境は厳しいが,この2つで乗り切る」とした。