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LTE USAで登壇したBarry West氏
LTE USAで登壇したBarry West氏
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WiMAXはスポーツ・カーとして表示した。一方で,LTEは上の自動車という。West氏の冗談である。
WiMAXはスポーツ・カーとして表示した。一方で,LTEは上の自動車という。West氏の冗談である。
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 米アトランタ市で開催された次世代移動体通信に関するイベント「LTE USA」では,LTEを推進する事業者に交じり,モバイルWiMAXサービスを推進する米Sprint Nextel Corp.のXOHM事業部,PresidentであるBarry West氏も講演を行った。

 XOHMは,2008年9月末に米ボルチモア市において無線ブロードバンド・サービスを開始したばかり(Tech-On!関連記事)。講演では,同サービスの加入者数について注目が集まったが,West氏は「加入者数は公開できない」とした。一方でXOHM事業部は,今後米Clearwire Corp.との合併が予定されているが(Tech-On!関連記事),米連邦政府がまだ最終決定を下していないという。West氏によれば,このためXOHMのサービスに関する広告予算が,まだ執行できない状況にあるとしている。「しかし,口コミのマーケティングだけで,私の期待を上回る加入者を獲得している」(同氏)という。XOHMでは,加入者獲得キャンペーンとして,加入者に毎月50米ドルの価格で家庭用モデムを提供しているほか,携帯端末向けのサービスもあわせて提供しているという。「これはかなりの人気商品となった」(同氏)。

 XOHM対応の機器として,ノート・パソコン向けモデム以外に,組み込み型端末でも8機が対象になっているという。「私は当初,2008年の年末までには2機しか登場しないだろうと思っていた」(West氏)。同氏は,2009年第1四半期末までには40機種が,XOHM対応機器として登場すると予測している。XOHMでは,ボルチモア市のサービス・インフラのため,1700の基地局が運営されているという。これでボルトモア市の70%をカバーできていると主張する。

 LTEに関するイベントだったためか,West氏の講演はLTE関連業界に配慮した言い方に終始した。例えば,「LTEが導入されない,とは言いません」(同氏)。ただし同氏は,LTEの課題点も強調した。LTEは従来の無線通信規格との互換性を確保する必要があるため,ハードウエア構成など,必要以上に複雑な構成が求められる技術であると主張した。「LTE対応機器の開発にはかなりの時間がかかり,開発者は苦労するだろう」(同氏)という。さらに,現在の金融危機の状況に言及しながら,携帯電話事業者は積極的に新しい無線技術のインフラを導入するよりも,現在の第3世代携帯電話技術(3G)のインフラをしばらく使い続けるだろうと指摘した。「このため,3Gと同様に,LTEの導入は今後かなり時間がかかると思う」(同氏)としている。