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 異常値(outlier,以下アウトライア)とは,統計分布から大きく外れたテスト応答データを指す。近年,統計解析からアウトライアのチップを選別し,テスト時の良否の判断に利用するテスト手法に関する論文が,企業・大学から多く発表されている。

 2008年10月28日-30日に米カリファルニア州Santa Claraで開催のテスト関係の国際イベントである「ITC(International Test Conference) 2008」でも,アウトライア選別手法に関する講演や論文発表が複数あった。例えば,初日(28日)の朝一番にあったチュートリアル「Embedded Tutorial E1」(タイトルはOutliers and the Testing Tools that Reveal Them: A Fair and Balanced Introduction to Statistics in Test)では,アウトライア選別手法について簡単な例を用いた説明があり,満席になっていた。

 講師を務めたRobert Daasch氏(ICDT Laboratory,米Portland State University)によると,アウトライア選別の基本処理は分布作成と統計解析の二つである。前者では,IDDQテストやディレイ・テストなどの測定結果から統計分布を作成する。しかし,このままでは,バラつきが影響した分布となっている。

 そこで,統計解析を実施して統計分布からバラつき成分を除外する。このチュートリアルでは,残差を例に統計解析の説明を行っていた。バラつき成分が除外されたことで,良品と不良品のしきい値が設定可能となる。さらに,アウトライア選別手法は,適応型テストと組み合わせることで,高い効果が得られることが示されていた。