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図◎次世代を担う技術系人材育成に関するプロジェクトに合意したと発表し,握手するソニー社長兼エレクトロニクスCEOの中鉢良治氏(左)と,慶応義塾大学塾長の安西祐一郎氏(右)。
図◎次世代を担う技術系人材育成に関するプロジェクトに合意したと発表し,握手するソニー社長兼エレクトロニクスCEOの中鉢良治氏(左)と,慶応義塾大学塾長の安西祐一郎氏(右)。
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 ソニーと慶応義塾大学は2008年11月4日,次世代の技術系人材を育成するプロジェクトに合意したと発表した(図)。修士課程と博士課程の学生を対象に,寄付講座やインターンシップなどを実施し,社会ニーズや変化に柔軟に対応できる「高度理工系人材」(ソニー社長兼エレクトロニクスCEOの中鉢良治氏)の輩出を目指す。創立150周年を迎えた慶応大学からの要請に同社が応えたという。

 具体的には,(1)寄付講座と人材交流(2)中・長期インターンシップ(3)共同研究──に関する三つのプログラムを開始する。

 (1)の寄付講座と人材交流では,ソニーが慶応義塾大学大学院に寄付講座「イノベーション創出戦略マネジメント」を2009年秋学期から開講。同大学院理工学研究科の3専攻を対象に実施し,数十~100人の受講生を想定する。グローバルで活躍する人材を生み出すことを意識し,講義は英語で行う。中・長期的には,同大学の教員を同社へ派遣するなど人材交流を図り,双方において,より広い視点で研究や教育を行える人材の育成につなげる。

 (2)の中・長期インターンシップでは,慶応義塾大学大学院の学生が3カ月~1年の期間,ソニーの環境を使って同大学院の研究活動の一端を行う。プログラムは2009年下期以降に開始することを検討中。この活動を同大学は修士課程の単位として認める。就業体験を主とする現行のインターンシップとは異なり,実践的な研究マネジメントの研修を目指すことを狙う。

 (3)の共同研究は,マイクロプロセサ「CELL」のアプリケーションの共同研究。ソニーが150台の「プレイステーション3」を提供し,慶応義塾大学大学院理工学研究科が,同プロセサのアプリケーションの応用可能性について研究する。研究成果は学術的価値や市場展開の可能性などに関して,同社と同大学の双方がコンテスト形式で評価する。優れた成果が出た場合は,ソニーがビジネス展開を検討する。

 同大学塾長の安西祐一郎氏は,中鉢氏と次世代を担う理工系人材の育成のあり方について「意気投合した。実学と実業を兼ね備えた“たくましい博士”を輩出していきたい」と語った。

 なお,同プログラムはソニーの社員採用には「無関係」(中鉢氏)という。