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 伊仏合弁STMicroelectronics社は,ARM Cortex-M3ベースのSTM32マイコン上で動作するDSPライブラリの提供を開始した(発表資料)。

 STM32のDSPライブラリはライセンス不要,ロイヤリティ不要であり,C言語やアセンブラ言語で記述された多数の有益な機能を含んでいる。この中にはPIDコントローラやフーリエ変換関数,16ビットFIR,IIR直接形式,IIR正準形式などの様々なデジタルフィルタが含まれる。これらの機能はすぐに利用でき,また容易に組み込める。さらに詳細なドキュメントが用意されており,最終製品のメンテナンス性向上や開発の加速に効果的である。

 ライブラリの各機能は,ARM Cortex-M3の命令セットの信号処理に適しており,極めて高速に実行される。例えば積和演算やハードウエアによる除算はわずか2サイクル以内に実行できる。

 MCUの外部にDSPコアを外付けしたハイブリッド構成のDSC(Digital Signal Controller)と比較した場合,STM32のソフトウエアによる実行では性能を強化できるとともに,標準的な開発ツールの利用が可能になる。DSPライブラリは,IAR社やKeil社,Raisonance社のSTM用ツール・チェーンと組み合わせて利用できる。これにより開発者は,(太陽電池などを含む)デジタル電力変換,クローズドループの電源管理,オーディオ/音声処理,デジタル画像処理といったアプリケーションの開発コストと期間の短縮が可能になる。

 STM32の単価は,16KBのアクセスラインデバイスで10000個あたり1.68米ドルからとなっている。