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米国仕様の室内
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「ライダー」シリーズを斜め後ろから見る
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 日産自動車は全面改良を機に、「キューブ」を国内専用車から世界戦略車とした。当然、左ハンドル車が必要になる。キューブ最大の特徴はヒットのカギとも分析されている左右非対称のデザインだ。これで左ハンドルを作るのは難しい。

 キューブではバックドアは横に開く。右ハンドル車では、右がヒンジ、左がドアハンドルで、左から開く。右側は太い柱がある。対して左側は細い柱があるだけだ。実際にはその柱を隠し、ガラスが横の窓まで連続して細さを強調する。

 運転者の真後ろ、あるいは少し外側に太い柱があっても、視界の問題からは大きな障害にならない。運転者は首を180度回すことは難しいし、ルームミラー越しの視野でも、自分自身が邪魔になるので真後ろは見えない。そのことを前提に、従来の非対称レイアウトが成立していた。こうした特徴を生かしながら左ハンドルを造るためには、バックドアを左右逆転させ、太い柱を左に移す必要がある。

 ドイツBMW社の「ミニ・クラブマン」に前例があるように、構造物に手をつけず、ハンドルの位置だけを移すという提案もあったが、日産はあえて手間とコストをかけた。ドアだけでなく、それを受ける車体、後輪から後ろの構造物をすべて別設計とし、完全に作りかえた。