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図1  PK101で背中に映像を投射してもらう。夢がかなった瞬間である。
図1  PK101で背中に映像を投射してもらう。夢がかなった瞬間である。
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図2 2機種の主な仕様
図2 2機種の主な仕様
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図3 左がPK101,右がMPro110である。
図3 左がPK101,右がMPro110である。
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図4 上がPK101の映像,下がMPro110の映像である。PK101はデジタル・カメラ,MPro110はノート・パソコンの映像を投射している。
図4 上がPK101の映像,下がMPro110の映像である。PK101はデジタル・カメラ,MPro110はノート・パソコンの映像を投射している。
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図5 MPro110でパワーポイントの資料を投射した映像
図5 MPro110でパワーポイントの資料を投射した映像
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 「おめぇつぇーなー,オラわくわくしてきたぞぉ~」。
背中のマークのせいで,何だか少し強くなった気がする(図1)。

 と,思わず我を忘れてしまった。買ったら一度やってみたかったのだ。超小型プロジェクターを手で持って,着ている服に映像を投影する遊びを。今回は身近にあった団扇をデジカメで撮影し,自分のワイシャツに投影してもらったのだ。と,実はこんなことをしている暇はない。映像を見てからすぐに分解作業に取り掛からなくてはならない。

 ということで,暗い部屋で映像を投影してみた(関連NEブログ)。購入したのは米3M社製の「MPro110」と,台湾Optoma Corp.製の「Optoma pocket projector PK101」である(図2)。

 見た目の印象に関しては,MPro110は既存の据え置き型プロジェクターをそのまま小さくした感じである(図3)。MPro110はコンポジット端子のほかに,15ピンのVGA端子も備えている点も,既存のプロジェクターを彷彿とさせる。

 一方のPK101は,携帯型AV機器という印象である。スピーカーを内蔵しており,音声も出力できる。MPro110の場合,音声信号は出力できない。映像入力端子もコンポジット端子のみである。外装の色も黒を基調にしたおしゃれな感じである。
 
 今回は2機種ともコンポジット・ケーブルでデジタル・カメラと接続してカメラ内の画像を白い壁に直接投影した。加えて,MPro110はビデオ端子のほかに,15端子のVGA端子を備えている。そこで,MPro110はVGAケーブルでノート・パソコンとも接続してみた。

 筆者を含め,編集部内で超小型品を使用した人間のコメントを集約すると,以下のようになる。

●暗い部屋であれば,いずれの機種でも映像をはっきりと見ることができた。どちらかというと,PK101の映像のほうが鮮明に見えた(図4)。
●いずれの機種でも,映像のフォーカスを調整するには,本体のダイヤル部分を回して手作業で行う。一度ピントを合わせても,画像を切り替えると多少ぼやける。そこで,画像ごとに若干の微調整が必要になった。
●フォーカスの調整に関しては,PK101のほうがピントを合わせやすかった。
●MPro110では,ビデオ端子を介して投射したデジタル・カメラ内の画像と,同じ画像をノート・パソコンでVGAケーブルを介して投射した画像には違いが見えなかった。
●MPro110で,ノート・パソコン内のパワーポイントの資料を投影した場合,小さい文字を確認するのは難しかった(図5)。きちんとピントを合わせれば,小さい文字も見える。
●動作中のプロジェクターを手で持つと暖かい。MPro110は人肌よりも少し暖かい程度で,PK101は人肌ほどだった。MPro110は通気孔があるので,この通気孔を通じて暖かい空気が排気されるためと思われる。

 我々だけではなく,分解に協力してもらったプロジェクターに詳しいある技術者にも同様に映像を見てもらった。ただし,薄暗い部屋で鑑賞してもらった注)。この技術者のコメントを簡単にまとめると以下のようになる。

注)部屋の明かりを消し,窓のスライドを下ろして日光がなるべく入らないようにしたものの,窓から差し込む日光で部屋を真っ暗にするのは難しかった。

●MPro110の映像は「涼しい感じ」がする。光源に白色LEDを利用しており,暖色系の色が出にくいためだ。白色LEDは一般に青色LEDチップと蛍光体を組み合わせて白色を作りこんでいる。そのため赤色や緑色が出にくい。特に赤色が弱くなりやすい。
●MPro110のフォーカスを調整するためのダイヤルは使いにくい。フォーカスできる範囲から判断すると近距離に投影する使い方を想定しているようだ。
●PK101は光源に赤緑青(RGB)3色のLEDを採用していることもあり,映像がはっきりと見える。色も濃い。
●2機種とも映像の階調が少ない。PK101の場合,4~5ビットのように見える。PK101は表示素子にDMDを採用している。DMDを搭載する既存の据え置き型プロジェクターなら9ビットほどの品種もあるだろう。

 ちなみにある記者によれば,購入するならばPK101が良いという。理由は三つ。「小さい」「外観がおしゃれ」「映像がきれい」である。想定する用途としては,「天井に映像を投影して寝ながら鑑賞する」そうだ。「で,いくらなの?」と聞かれ,「どちらも約5万円前後ですね」と答えると急に無言になった。どうやら価格面で課題があるようだ。

――次回に続く――

日経エレクトロニクスは2008年12月29日号に,超小型プロジェクターの分解記事を掲載する予定です。

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