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今回の検出原理の模式図
今回の検出原理の模式図
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 産業技術総合研究所(産総研)は,導電性ダイヤモンドを利用したDNA配列検出技術を開発した。「従来の検出技術に比べ,2ケタないし3ケタ高い感度を確認できた」(同研究所)とする。検出感度は2pM(ピコモル)/Lという。

 導電性ダイヤモンドの表面に,10nm間隔の微細な剣山を作製。この剣山の針の先に,プローブDNAを植え付けた構造を採る。従来のDNA検出技術では,Auやカーボンを利用した電極にプローブDNAを植え付ける構造が一般的だった(日経エレクトロニクス2008年8月25日号の解説記事「研究から産業へ,風向き変わるDNAチップ」参照)。

 測定対象のDNAがプローブDNAと結合して2本鎖を形成した場合,導電性ダイヤモンドに流れるイオン電流が減少する。この電流変化によって反応の有無を検出する。イオン電流が減少するのは,2本鎖になることで,隣り合うプローブ同士の間隔が狭くなり,イオン電流が通り抜ける隙間が少なくなるためである。

 温度を上げることで,結合した2本鎖は分離するため,プローブDNAを1本鎖に戻すことができるという。この操作を繰り返したところ,100回繰り返した時点でも安定した計測が可能であることを確認したとする。

 医療や食品安全などの分野での応用を目指し,今後,さらなる感度の向上や,計測すべき対象に応じた最適なセンサーの開発などを進める考えである。

《訂正》
記事掲載当初,第2段落で「10mm間隔の微細な剣山を作製」としていましたが正しくは「10nm間隔の~」です。お詫びして訂正いたします。記事本文は既に訂正済みです。