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 日本電気(NEC)は,日本語から英語と英語から日本語の双方向の通訳が可能な,携帯電話機で動作するソフトウエアを開発した(発表資料)。音声認識と翻訳の機能を組み合わせた。携帯電話機が搭載するプロセサによってすべての処理を行うため,外部のサーバーなどに接続する必要はない。同社は2007年12月に,携帯電話機で動作する日本語から英語への通訳ソフトウエアを開発しており(Tech-On!関連記事),今回,英語から日本語への通訳も実現した。動作試験にはNEC社内の携帯電話試作機を使用したが,この試作機の性能は現行の携帯電話機と同等であるという。

 利用者が携帯電話機に向かって英語で発話すると,音声認識により約1秒で発話内容を画面上に文字で表示する。その後,その内容の翻訳をボタンで指示すると,約1秒で日本語への翻訳結果を表示する。日英・英日とも,同一の音声認識エンジンと翻訳エンジンを使用する。このため,辞書を切り替えるだけで,日本語から英語と,英語から日本語の両方の通訳が可能であるとする。辞書は英語3万5000語,日本語5万語を収録する。

 今回,音声認識エンジンに「MBW(Model-Based Wiener-Filter)法」という技術を利用して,耐雑音性を向上した。加えて「言語モデル先読み値平滑化手法」という技術を利用して,音声認識性能を向上したという。また,音声認識エンジン・機械翻訳エンジンを構築するためのデータベースを拡充した。使用するプロセサの処理能力やメモリを増やすことなく,従来に比べて語彙や表現能力を向上したとする。