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図◎2008年米国市場での日米主要メーカーの売上縮小幅(対前年比)。大型車比率の高いビッグスリーは、日本メーカーに比べ大きく売上を落とした。
図◎2008年米国市場での日米主要メーカーの売上縮小幅(対前年比)。大型車比率の高いビッグスリーは、日本メーカーに比べ大きく売上を落とした。
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 「我々は過ちを犯した。より燃料効率が高い小型車の生産に遅れをとった」。2008年12月に米上院で開かれたビッグスリーへの金融支援についての公聴会で、GMの会長兼最高経営責任者(CEO)Rick Wagoner氏は、これまでの経営の過ちを認めた。

 ガソリン価格高騰を背景に、主力商品の大型車の販売が低下、消費者が燃費に優れる小型車への選好を強めるなか、GMをはじめとするビッグスリーは適切な対応をとることができなかった。1998年に70%あったビッグスリーの米国新車販売シェアは、2008年に48%まで低下、この10年間で2割以上の市場を失ったことになる。

 しかし、ビッグスリーの凋落を経営の過ちだけに求めるのは、バランスを欠いた見方といえる。これまでビッグスリーが大型車に大きく依存した経営を続け、環境対応車の開発・投資に十分に取り組んでこなかった背景に、かつての米国の産業政策の存在がある。

利幅の大きい大型車の販売不振が収益を直撃

 米国自動車市場の急速な縮小と販売不振から、ビッグスリー、なかでもGM社とChrysler社は資金繰りに行き詰まり、政府から緊急融資を受けなければ倒産必至という状況にある。米政府は緊急救済策として、GM社とChrysler社にそれぞれ総額174億ドル(約1兆6000億円)のつなぎ融資を実施することを決定した。同融資枠のなかから、2009年1月16日までに、すでにGM社は94億ドル(約8500億円)をChrysler社は40億ドル(約3600億円)を受け取っている。

 ビッグスリーが経営危機に陥った理由は、石油価格の上昇を背景に、消費者が燃費に劣る大型車を敬遠するようになり、燃費に優れた小型車に需要がシフトするなか、魅力的な商品を提供できなかったことである。大型車の利幅は1台1万ドルと言われるほど高く、ビッグスリーはピックアップトラックやSUVなど大型車を重視したが、他方で利益率に劣る小型車は軽視された。

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