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ハードウェア依存ソフトウェアの定義について語るDomer氏 日経BPが撮影。スライドは,同氏らの論文などから起こした図。
ハードウェア依存ソフトウェアの定義について語るDomer氏 日経BPが撮影。スライドは,同氏らの論文などから起こした図。
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講演するMichael Velten氏 日経BPが撮影。スライドはInfineon Technologiesの図で,上が一般的なTLM,下が提案されたTLM+である。
講演するMichael Velten氏 日経BPが撮影。スライドはInfineon Technologiesの図で,上が一般的なTLM,下が提案されたTLM+である。
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メニー・コアの時代の前に,complexーSMPの時代が来る ソニーのデータ。
メニー・コアの時代の前に,complexーSMPの時代が来る ソニーのデータ。
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将来,HDSは自動生成時代に 日経BPが撮影。講師はAbdi氏。スライドはUniversity of California, Irvineのデータ。
将来,HDSは自動生成時代に 日経BPが撮影。講師はAbdi氏。スライドはUniversity of California, Irvineのデータ。
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 今週,パシフィコ横浜で開催された14th Asia and South Pacific Design Automation Conference(ASP-DAC 2009)のセッション3Dでは,マルチコア/メニー・コア時代のハードウェア依存ソフトウェア(HDS:hardware dependent software)の開発に関しての議論がなされた。

 セッションのタイトルは「Special Session: Hardware Dependent Software for Multi- and Many-Core Embedded Systems」で,4人の講師が登壇した。いずれも招待講演で,今回のASP-DACにおける目玉の企画の一つという。以下で各講演のポイントを紹介する。

 最初に登壇したのは,このセッションのオーガナイザの一人でRainer Dömer氏(米University of California at Irvine)である。同氏は「Introduction to Hardware-dependent Software Design」(講演番号3D-1,UC Irvineと米University of Texas at Austin,独University of Paderbornの共同講演)というタイトルの下,HDSの定義や,それに関係した課題などを紹介した。

 Dömer氏によれば,HDSは,OS/RTOS,デバイス・ドライバ,ブート用ファームウェア,通信用のプロトコル・スタックなど,ハードウェアに近いソフトウェアを言う。微細化で豊富になったハードウェア資源を有効活用するために,HDSの役割はますます重要になっている。

 特に最近は,マルチコアやメニー・コアなど,複数のプロセサ・コアを集積するLSIが当たり前になってきており,HDSへの期待が高まる一方で,その開発は複雑になっている。なお同氏によれば,おおよそ10個以下のコアを集積した場合をマルチコア,それ以上にコアを多数集積した場合をメニー・コアと考えるという。

TLMでは遅すぎる

 2番目に登壇したのは,独Infineon Technologies AGのMichael Velten氏である。同氏は「Using a Dataflow abstracted Virtual Prototype for HdS-Design」(講演番号3D-2)というタイトルで,HDSの開発に適したハードウェアのモデル(バーチャル・プロトタイプ)について語った。

 EDA業界では,TLM(transaction level modeling)を利用したバーチャル・プロトタイプが話題になっているが,HDSの開発や検証に使うには,TLMでは処理時間がかかり過ぎる,とVelten氏は言う。これが,同氏らが新たなバーチャル・プロトタイプを開発した理由である。同氏らは,TLMよりさらに抽象化を進めた,TLMと呼ぶ抽象度(またはモデリング・スタイル)を提案した。

 発表によれば,TLMでは,データフローの抽象化を進めて(同期用のキューを省く),現行のTLMよりもハードウェアとソフトウェア間のインタフェースの処理を軽くする。TLMの代わりにTLMを用いることで,処理時間が1/10以下に短縮できるようになる,とした。

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