ブースのBallan氏(左)と岩上氏(右) 日経BPが撮影。後方はEVEのデータで,コンパイルのフロー。今回の新製品のzFASTが見える。
ブースのBallan氏(左)と岩上氏(右) 日経BPが撮影。後方はEVEのデータで,コンパイルのフロー。今回の新製品のzFASTが見える。
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zFASTと市販論理合成ツール(otherと表記)の比較 EVEのデータ。
zFASTと市販論理合成ツール(otherと表記)の比較 EVEのデータ。
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 日本イヴは,EDS Fair 2009の同社ブースで,新機能の高速論理合成や,ルネサス テクノロジーの仏EVE S.A.製品の導入事例などを紹介した。

 このうち,論理合成機能はzFAST(ZeBu Fast Synthesis)と呼ぶ(日本語版ニュース・リリース1)。論理エミュレータ・ボード上のFPGA向けに特化することで,市販の汎用論理合成ツールに比べて,高速に処理できるようにした。市販の論理合成ツールで行っている回路規模の最適化処理を少し緩和することで,処理時間の大幅な短縮が可能になったとする。平均で10~20倍の高速化が可能だとした。

 次に,ルネサスによる製品導入である。ルネサスは2007年11月の日本イヴ主催のプライベート・セミナで,EVEの論理エミュレータ「ZeBu-XL」を携帯電話機向けSoCの設計に適用した事例を発表している(Tech-On!関連記事1)。今回は,そのエミュレータよりも上位機種の「Zebu-XXL」を,同じく携帯電話機向けSoCの設計に使った(日本語版ニュース・リリース2)。

 ニュース・リリース2には,ルネサス テクノロジの服部俊洋氏(システムソリューション第二事業部 モバイルSOC第一部 部長)のコメントが紹介されている。「導入の容易さ,最大速度が20MHzという性能,1億ゲートにも対応できるスケーラビリティなどによって,ZeBu-XXLを選んだ」(同氏)。

 さらに,EVEのChristophe Ballan氏(Vice President of Worldwide Operations)は,直近の業績について説明した(日本語版ニュース・リリース3)。同社の2008年1月~12月の売上高は,前年同期に比べて30%以上成長したという。DATE '08で公開した低価格論理エミュレータ「ZeBu-Personal」(Tech-On!関連記事2)や,DAC 2008で発表したバス・ファンクショナル・モデル生成ツール「ZEMI-3」(EVEの関連ページ)などの新製品が,売上高増加のけん引役だった,とする。

 また,同氏と日本イヴの岩上幸司氏(代表取締役)によれば,日本のユーザーとしては,ルネサスなどの半導体メーカーが多いが,機器メーカーにも,EVEの製品が浸透している,という。例えば,複合機の大手3社,ビデオ・カメラ(カムコーダー)の大手2社が導入している。