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代表取締役社長の岡部政和氏
代表取締役社長の岡部政和氏
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国内拠点の再編計画(NECトーキンの説明資料より)
国内拠点の再編計画(NECトーキンの説明資料より)
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 NECトーキンは2009年1月27日,2008年度決算の予想修正と事業構造改革,NECの完全子会社となる方針を発表した(Tech-On!関連記事1)。部品需要の冷え込みは厳しく,2009年1月~3月期の同社の売上高は前年同期の1/2程度まで落ち込む見通し。同社は電子部品の世界需要が2008年10月~12月期を底に,2009年1月~3月期にやや回復すると予測している。ただし回復幅は小さく,世界経済の本格的な復調は2~3年後とみる。

 景気の急回復が見込めない中,NECトーキンは固定費削減で不況を乗り切る方針。国内7工場のうち3カ所,国内8営業所のうち5カ所を閉鎖し,従業員を全世界で約9500人削減する。不採算の角型Liイオン2次電池事業とリードスイッチ事業から撤退し,通信用リレー事業は縮小する。「通信用リレーは市場が飽和しているが,小型リレーを作る技術は,今後,自動車用リレーを小型化していくに当たって必要になるため,規模を縮小しても残す」(代表取締役社長の岡部政和氏)とした。これらの構造改革は2009年12月までに完了する見込みで,効果として固定費200億円の削減を見込む。

 同社は一連の構造改革に関わる費用260億円を2008年度決算に特別損失として計上する。主にこの費用に充てるため,親会社であるNECから2009年2月20日に380億円の増資を受ける。2009年6月の株主総会では,NECの完全子会社となることについて,株主の承認を得る予定である。

 岡部氏は「今のままでは会社としての存在価値がない。当社は成長していかなければならない」とし,成長戦略として,環境/エネルギー分野での事業拡大と,独自材料を生かした新製品開発を掲げた。電気自動車やハイブリッド車向けのラミネート構造のLiイオン2次電池や,ハイブリッド車向けのコイルやトランス,家庭用蓄電システム向けの電気二重層キャパシタやMn2次電池,環境モニタリング向けの圧電センサやアクティブ型無線タグ(RFID)などに経営資源を集めていくとする。日産自動車との合弁で進めている自動車向けLiイオン2次電池事業は,2008年5月に発表した投資/生産計画に変更はなく(Tech-On!関連記事2),NEC相模原事業場内に電極の生産棟を建設中。2009年6月には生産設備を搬入するとした。