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 電子情報技術産業協会(JEITA)と情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)は,欧州連合(European Union:EU)における多機能携帯電話機の関税分類見直しの動きに関する懸念を表明した
発表資料)。これは,欧州情報・通信・民生電子技術産業協会(EICTA)が2008年12月8日に発表した,「Industry Calls on European Commission and Member States to Respect WTO Commitments. Commission to propose new tax on mobile phones」の内容を受けたもの。EICTAは,この中で「欧州委員会(European Commission:EC)は,いわゆる『高機能(sophisticated)』な携帯電話機に関税を課す提案を提出するとみられる。例えば,GPS機能やテレビ機能の付いた多機能な携帯電話機は,最大14%の関税がかけられる可能性がある」と説明し,ECに対して関税を引き上げないよう求めている。

 JEITAとCIAJは,このEICTAの発表を受け,「多機能携帯電話機に関する今回のEUの関税分類上の見直しの動きについては,大いに関心を抱くとともに懸念を有している」とした。関税分類上の見直しが,多機能製品や高性能製品に対する輸入関税の引き上げにつながった場合,それらの製品の価格が上昇し,消費者の負担が増えるほか,経済の発展にとって重要な技術革新が阻害されることになると主張する。

 両協会によれば,これまでもEU内では,高機能・多機能化した製品に対する関税上の分類を変更して,より高い関税を賦課しようとする動きがあったという。情報技術関連機器に関しては,世界貿易機関(WTO)の参加国は,1996年にWTOで作成されたITA(Information Technology Agreement)において,情報技術関連機器やその部品などに関する関税を撤廃することを約束している。しかし,EUは,デジタル複合機,液晶モニター,セットトップ・ボックスの3品目について,「一部の高機能な製品はITAの対象に当たらない」として関税を課した。この3品目については,WTOの紛争パネルで現在協議中である(WTOのパネル設置に関する発表資料)。

 JEITAとCIAJは,「EU政府が産業発展の基礎を作り,成長のけん引役となっているIT産業の発展を阻害せず,自由で公平や貿易の発展に努めるよう期待する」としている。