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図1 日立製作所 代表取締役社長の古川氏
図1 日立製作所 代表取締役社長の古川氏
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 日立製作所は2009年1月30日,2009年3月期通期業績予想で7000億円の赤字に下方修正する発表した(ニュース・リリース)(図1)。従来予想は純利益150億円。景気悪化を背景に,特に自動車事業と,薄型テレビやカメラなどの電機事業が落ち込んだ。売上高は前年同期比11%減の10兆200億円(従来予想は10兆9000億円),営業利益は同88%減の400億円(同4100億円)を見込む。

 従来予想より7150億円の減少となった内訳は,営業損益悪化分が3700億円,為替差損が400億円,持ち分法損益悪化(主にルネサス テクノロジ)分が1500億円,事業構造改革関連費用分が850億円,有価証券評価損分が200億円,税金費用増加分が1400億円であった。増加分として,少数株主持分控除の減少分が900億円ある。

 これに伴い,7000人の人員配置を見直す。内訳は自動車関連事業で4000人,薄型テレビ・デジタルメディア事業で3000人である。「基本的に成長分野に振り分ける。とはいえ,配置転換に伴う形で人員削減も一部あるだろう」(日立製作所 代表取締役社長の古川一夫氏,以下の発言はすべて同氏)。

 自動車機器を含む電力・産業システム部門の営業損益は,前年同期比1314億円減の70億円(従来予想は1570億円)を見込む。「特に落ち込んだのは,オルタネータなどの従来機器。現在,ハイブリッド車などの環境対応車に向けた機器開発に注力する体制に移行していたが,そこに達する前に落ち込んでしまった。全体として自動車事業に振り向けすぎた部分がある」。人員配置の見直しでは,主に環境対応車の機器開発に携わる人員を増やす。「今回の結果は,自動車関連の開発体制を見直すいい機会。電気自動車になれば,我々の出番は増える」という。

 薄型テレビやデジタル・カメラなどを含むデジタルメディア・民生機器部門は1090億円の赤字(従来予想は540億円の赤字)を見込む。「薄型テレビ事業は今後も継続する。今後のテレビは通信と放送を融合した機器になる。そうなれば,我々の強みを発揮できる」とする。

 さらに古川氏は「現在のような経営環境になったからといって,『総合電器』の看板は下ろさない。総合電器であるからこその強みがある」と述べた。強みの具体例として,ネットワーク・システム関連事業を挙げた。「現在,データ・センターの低消費電力化が大きなテーマ。ここでは我々の持つ総合力が発揮できる」という。

 また,HDD関連事業は黒字を確保する見通し。

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