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製品別の売上高の推移。コンデンサの低下が大きい
製品別の売上高の推移。コンデンサの低下が大きい
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営業利益を前年同期と比べた場合の変動要因
営業利益を前年同期と比べた場合の変動要因
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質問に答える,村田製作所 代表取締役副社長の藤田能孝氏
質問に答える,村田製作所 代表取締役副社長の藤田能孝氏
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 村田製作所の2008年度第3四半期(2008年10~12月期)決算は,営業損益と純損益のいずれも赤字に転じた。売上高は前年同期比27.3%減の1268億円,営業損失は31億円,純損失は13億円。第3四半期に受注が急落し,製品別,用途別のいずれで分類した場合にも,すべての領域で売上高が大幅に減ったためという。

 また同社は,2008年度通期の連結業績予想を下方修正し,売上高は5240億円,営業損失は100億円,純利益が0円とした。2008年10月に公表した前回予想(Tech-On!関連記事)では売上高は6050億円,営業利益が400億円,純利益が300億円としていた。

製品別,用途別とも全領域で売り上げ減

 製品別の売上高は,コンデンサが421億円(前年同期比37.4%減)。積層セラミックコンデンサがすぺての用途で大幅に減少した。圧電製品は180億円(同28.4%減)。高周波デバイスは281億円(同7.2%減)。無線LANモジュールが大幅に伸びたものの,通信機器向けアイソレータなどが大きく減少した。モジュール製品が162億円(同33.0%減),その他製品(EMI除去フィルタやチップコイルなどを含む)が218億円(同19.4%減)だった。

 用途別の売上高で見ると,すべてのセグメントで20%以上の減少となった。AV機器向けは206億円(前年同期比20.9%減)。携帯型オーディオ・プレーヤー向けが大幅に増加したものの,薄型テレビ向け,デジタル・カメラ向け,ゲーム機向けは大幅に減少した。通信向けが550億円(同21.1%減)。無線LANモジュールが増加したものの,通信機器全般に積層セラミック・コンデンサ,表面波フィルタが大きく減少した。パソコン関連向けは246億円(同39.7%減)。全面的に大幅な減少だったとする。カーエレ向けが128億円(同24.7%減),家電・その他向けが133億円(同35.0%減)だった。

 営業利益を前年同期と比べた場合,合理化効果で120億円(推計値)の増益となったが,操業度の低下により160億円(推計値)の損失,売価の値下げが170億円(同),為替の影響が40億円(同),減価償却費の増加が30億円,販売管理費・研究開発費の減少が13億円,その他で119億円の減益要因があり,合計して386億円も減少したとする。

第4四半期も厳しい状況は続く

 同社は2009年1月30日の決算発表会で,「あくまでも参考」としつつ,一つのグラフを示した。セットの販売データから想定される部品の実需と,同社の受注額,売上高のそれぞれを,2008年4月の数値を100とした指数で比較した場合,第3四半期の受注と売上高は,実需を大きく下回って推移したとする。パソコンでは20%を超えるギャップがあり,セット・メーカーが在庫を大きく引き下げていることが推定されるという。同社は,この傾向は第4四半期に軽減はするものの,引き続き厳しい状況になると予想する。

 収益の改善に向け,年間の効果額として520億円を削減する施策を進めているとした。一つは派遣・請負人材の削減により250億円。ピーク時に5000人だった国内の派遣・請負人材を,第3四半期で既に2000人削減しており,第4四半期でさらに2000人削減する。海外でも下半期で500人を削減する。もう一つは固定費の削減で,人件費や経費の削減,減価償却費の低減,生産関連費用の削減,生産拠点の品種の集約などを挙げた。このうち,人件費の削減は,業績に連動した賞与の減少や残業の削減などによるもので,正社員の削減は想定していないとした。生産拠点の品種の集約は,例えば複数の工場で同一品種を製造していたものを,より少ない生産拠点で製造するようにする。