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 World Intellectual Property Organization(WIPO:世界知的所有権機関)は,2008年のPatent Cooperation Treaty(PCT:特許協力条約)に基づく国際特許の出願数が,対前年同期比2.4%増の16万4000件だったと発表した(発表資料)。出願数の伸びは,平均増加率が9.3%となった過去3年間に及ばなかったが,出願数は単年度としては過去最高という。世界経済の低迷にも関わらず出願数が伸びているのは,「競争力維持のためには,研究開発などへの継続的な投資が重要である」と企業が気づいたことの現われとWIPOは分析する。

2008年の企業別の国際特許出願件数ランキング
2008年の企業別の国際特許出願件数ランキング (画像のクリックで拡大)

 企業別の出願件数ランキングを見ると,首位に立ったのは中国の通信機器メーカーであるHuawei Technologies Co., Ltd.。出願数は前年より372件多い1737件。WIPOによれば,中国企業はが首位になったのは初めてという。2007年の首位だったパナソニックは2位に後退。前年と比べて371件少ない1729件を出願した。3位はオランダRoyal Philips Electronics社で,前年比490件減の1551件を出願した。以下,トヨタ自動車の1364件,ドイツRobert Bosch GmbHの1273件と続く。トヨタ自動車は,前年の6位から4位に順位を上げている。100位以内の企業の国別の内訳を見ると,米国企業が38社,日本企業が28社,ドイツ企業が13社だったという。

 一方,国別の出願件数ランキングを見ると,前年に引き続き米国が首位を維持した。米国は約30年間,首位を維持しているという。出願件数は対前年比1.0%減の5万3521件。出願件数全体の32.7%を占めた。2位も前年に引き続き日本で,同3.6%増の2万8744件を出願した。出願件数全体に占める割合は17.5%だった。3位はドイツで,出願件数は同3.4%増の1万8428件だった。

 伸びが大きいのは,韓国や中国,スウェーデンなど。韓国は対前年比12.0%増の7908件を出願し,4位につけた。中国は同11.9%増の6089件を出願して6位になった。スウェーデンは上位15カ国中で最も伸びが大きく,前年からの伸び率は12.5%。出願数は4114件で,9位となった。

 技術分野別に見ると,出願数が最も多かったのは「医療技術(medical technology)」。出願数は対前年比4.0%増の1万9661件だった。2番手につけたのは「コンピュータ技術(computer technology)」の1万3965件。前年比の伸び率は3.3%だった。3位は「医薬品(pharmaceuticals)」で,出願数は前年並みの1万2967件。伸び率が高かった技術分野は,「管理を目的としたITメソッド(IT methods for management)」と「微細構造とナノテクノロジー(micro-structural and nano-technology)」。それぞれ前年比で22.7%と20.7%の増加だった。