PR
今回開発した無線カメラの構成
今回開発した無線カメラの構成
[画像のクリックで拡大表示]

 NHKは,ミリ波を使って,HDTV映像を低遅延で伝送できる無線カメラを開発したと発表した(発表資料)。1フレーム当たりの遅延は,約33m秒以下という。ミリ波帯の使用によって伝送容量が増加したため,低遅延の映像圧縮・伸張装置の使用が可能になったとする。

 今回開発したカメラを使うと,出演者の口元をアップで撮影する場合に映像と音声のズレが気になったり,伝送遅延が少ない有線カメラの映像と切り替える場合に違和感を感じたりすることがなくなるという。従来の無線カメラはマイクロ波帯を使用していたため,0.5秒程度の伝送遅延が発生していた。このため,無線カメラと有線カメラを混ぜて使用する場合に,カメラによって遅延が異なり,演出上の制約が生じていたとする。

 ただし,ミリ波帯は電波の直進性が強く,遮蔽物によって電波が弱められるため,安定的な伝送が難しいという課題があった。今回,NHKは4台の受信機で受信した電波をダイバーシチ合成することによって,電波を途切れさせずに,自由に動きながら撮影することを可能にしたとする。

 データ伝送速度は80.3Mビット/秒。映像符号化方式はMPEG-2。送信周波数は42GHz帯(41.0GHz~42.0GHz)で,チャネル間隔は62.5MHz。占有周波数帯幅は54.4MHz。送信出力は100mW。

 なお,NHKは今回開発したカメラを,2008年末に放送した「第59回NHK紅白歌合戦」で初めて使用したという。

この記事を英語で読む

今回開発した無線カメラの外観
今回開発した無線カメラの外観
[画像のクリックで拡大表示]