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 9月13日にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI,本社東京都港区)が発表したPlayStation 2は,ハードウエアとしては万全の態勢。事前に心配されていたDVD-VIDEOの読み取り機能などの機能削減もなく,これで希望小売価格3万9800円なら,2000年3月4日発売の初期出荷100万台などあっと言う間に売り切ることだろう。当初は高性能なゲーム機として売りまくり,その間に環境を整えて,2001年からはインターネットの広帯域ネットワークを利用したユーザーへのビットコンテンツの直接配信(e-Distribution)ビジネスへ参入,というのがSCEIのシナリオだ。
 そのせいか,発表会で配られたPS2の写真を子細に眺めてみると,家庭用ゲーム機としては「?」な部分が散見される。

(1)こんなに角張ってていいの?
 子供がメーンユーザーの家庭用ゲーム機は,落としたりぶつかったりした時にケガが少ないように角は丸めるのが常識。でもPS 2は直線的なデザインで,角におでこをぶつけたら,思いっきり痛そうだ。

(2)実はタテに置かれたがっている?
 PS 2はヨコにもタテにも置けるデザイン(ただしタテ置き用のスタンドは別売)。だけど,PS 2やSONYのロゴはタテ置きの時だけ正しく見えるし,CD‐ROM/DVD-ROM用トレイの先端についているPSのマークは,ご丁寧にも回転するらしい。そもそもこのお洒落なデザインが似合いそうなのは,フローリングの部屋のAVコーナーの一角とか。だったら省スペースのタテ置きが正解だろう。子供が居間のテレビ台からPS 2を取り出して畳の上に置いて遊んでいたら,母親が「もうごはんだから片づけなさい」なんて風景は似合いそうにない。

(3)フタは開かないの?
 現行PS,セガ・エンタープライゼスのサターン,ドリームキャストいずれもROMの駆動部分にはバネ仕掛けのフタがついていて,いつでも開けられる。原始的だが決定的な故障は少ない方式だ。対してPS 2は電動引き込み型のトレイ方式。デスクトップパソコンのCD‐ROMドライブと同じ方式だ。こっちの方が便利でカッコいいけど,幼児が喜んで何度も出し入れしたりすると,取り返しのつかない結果にもなりかねない。

(4)リセットスイッチはないの?
 現行PSには付いていたハードウエアリセット・ボタンがPS 2には見当たらない。現行PSでも,決められたコントローラのボタンを押して実行するソフトウエアリセットの方が再起動が早いので,普通のユーザーには問題ないが,「イザというときはこのボタンさえ押せばいいんだよ」と言われて安心する人も多いのでは。

(5)コントローラのポートはまだ2つ?
 パーティーゲームが楽しいのは大人も子供も同じ。今やドリームキャストも任天堂のN64も,コントローラのポートは標準で4つついている。コストの問題もあり,PS2もほぼ間違いなく別売オプションで4人プレイが可能になるはずだが,追加おねだりがしにくい子供の方に影響は大?

 小姑のように重箱の隅をつつき,「だからPS 2はおんな子供にやさしくない」などとヒガミっぽく論評するつもりはないが,こうしてデザインを検討してみるだけで,コアとなる世代を絞り込んで設計されたマシンであることが浮かび上がってくるのだ。(保森 章男=ニュース編集部)