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 パナソニックは2009年2月4日,2008年度第3四半期の連結決算を発表した後(Tech-On!の関連記事),報道陣との質疑応答の中で,1万5000人にのぼる人員削減・配置転換の実施することや,姫路工場の量産開始時期を延期することを明らかにした。以下,質疑応答の模様を記す。パナソニックの回答者は,取締役の上野山 実氏である。

――3450億円に達する構造改革費用のうち7割がテレビに関係するものだが,こうなったのには2007年の(工場新設などの)投資判断が今になって響いているからではないか。

上野山氏:当社の成長基盤はテレビ。テレビが柱ということに変わりはない。(2008年度第3四半期は)販売台数が前年度(同期)を上回っているのに,金額は前年度割れという状況である。とはいえ,撤退はない。消耗戦を乗り越えるために,開発,生産,調達などの改善に努めていく。

――事業環境が厳しくなっているが,三洋電機の買収は計画通り行うのか。また,三洋電機のTOB(株式公開買い付け)を行うのはいつごろか。

上野山氏:各国の独占禁止法に抵触しないかどうかを慎重に見極める必要がある。現在,11カ国の当局に申請している。各国当局の回答状況の進捗は,2009年2月末には報告できると思う。

まだ子会社化したわけではないので,事業の評価などの話し合いがなかなかできない状況である。とはいえ,成長分野の電池などに関してはシナジーが見込めるという見方に変わりはない。

――ここまで経営状況が悪化したのは,(ITバブルの影響があった)2001年度以来だと思うが,前回とは何が違うか。また,前回は翌年度に「V字回復」を果たしたが,今回も同様にV字回復を果たせるという見通しはあるか。

上野山氏:前回の不況との大きな違いは「100年に1度」といわれていることからも分かる通り,底が見えないこと。金融も実体経済も縮小しているという印象だ。自動車,パソコン,携帯電話機,AV商品…,どの業界も縮小傾向にある。回復には1~2年はかかるのではないか。

――構造改革はこれ(今回の追加策)で打ち止めという認識でよいか。

上野山氏:2001年の構造改革を行って以降,当社では事業部ごとの自主責任経営をしているので,各事業部の経営規模に応じて構造改革を常に行うことに変わりはない。販売・収益の規模に合わせて対応していく必要があるので,構造改革は続いていく。

「雇用は守る」と言っていたが?