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 エルピーダメモリは,2008年度第3四半期(10~12月期)の決算を発表した(ニュース・リリース)。売上高は前年同期比34.3%減の618億円,営業損益は同490億円悪化の579億円の赤字となった。純損益は同602億円悪化の723億円の赤字である。

 大幅な収益悪化の要因は,パソコン(PC)向けDRAMの価格下落とデジタル家電向けDRAMの需要の減少である。ビット成長率が前四半期比5%増にとどまったのに対し,平均販売価格(ASP)は同44%減となった。DRAM価格は,第3四半期に1Gビット品のスポット価格が一時0.6米ドルとなるなど「一番大きな底を迎えた」(執行役員CFOの萩原俊明氏)。2009年2月5日時点では1.2米ドル前後に回復しているという。

 今後同社は,コスト構造の見直しにより収益改善を図る。具体的には,65nm世代のシュリンク版の投入によってチップ・コスト低減を進めるほか,開発品種を絞り込んで研究開発費を圧縮する。65nmシュリンク版の生産比率は,2009年5月ごろには「50%を超える見通し」(代表取締役社長兼CEOの坂本幸雄氏)である。

 さらに,資本増強に向けて,台湾Rexchip Electronics Corp.を2009年3月に連結子会社化するほか,取引先企業への出資要請を進める。後者については,「可能であれば400億~450億円の出資を頂きたいとの協議を進めている」(同社コーポレートコミュニケーショングループ)とする。

 DRAM価格の動向については,メーカー各社の減産により「2月後半から1.5~1.6米ドル,3月には2米ドル近くまで上がる」(坂本氏)と見る。こうなれば,損益トントンの水準になるという。ただし,2008年度第4四半期(2009年1~3月期)の同社のビット成長率は,対前四半期比で10%未満の減少となる見通しである。