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取締役 専務執行役員の江南清司氏
取締役 専務執行役員の江南清司氏
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 TDKは2008年10月~12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比14.9%減の1917億7900万円。営業損益は前年同期から約318億円悪化して51億900万円の赤字,純損益は約360億円悪化して143億1700万円の赤字になった。景気減退に伴う需要減や価格下落,円高などが響いた。

 なお,2008年10月~12月期の業績には2008年10月から連結対象になったドイツEPCOS AG分が含まれており(Tech-On!関連記事1),比較対象とした前年同期の業績にはEPCOS社分は加算していない。EPCOS社の2008年10月~12月期の売上高は約359億円,営業損失は約30億円だったという。EPCOS社の下期業績を加えた通期(2008年4月~2009年3月)の業績予想は,売上高が前年度のTDKの実績比で14.5%減となる7410億円,営業損失は380億円,純損失は420億円。TDK分に関しては2009年1月の前回予想(Tech-On!関連記事2)から変更していない。

コンデンサの工場稼働率は30%台へ

 EPCOS社分を除いた各事業の2008年10月~12月期の売り上げはそれぞれ20~30%程度,落ち込んだ。「10月以降,景色が変わった」(取締役 専務執行役員の江南清司氏)というほどの電子機器の生産急減に影響を受けた。HDD用ヘッドなどを扱う記録デバイス事業は前年同期比35%減の584億円,コイル/トランスや高周波部品を扱う電子デバイス事業は前年同期比28%減の384億円,コンデンサやフェライトコアなどの電子材料事業は同38%減の320億円だった。この3事業以外の製品群の売り上げは同17%減の271億円。落ち込みが比較的小さかったのは,Liポリマー電池事業が好調だったためという(Tech-On!関連記事3)。

 2008年12月末時点の在庫はTDK分だけで917億円程度といい,2009年3月末までに800億円程度への削減を目指す。2008年10月~12月期の工場稼働率はHDD用ヘッドで60~70%程度,コンデンサで50%程度だったが,2009年1月~3月期はHDD用ヘッドで40%程度,コンデンサで30%台まで抑えるという。コンデンサに関しては,生産効率の向上を図るため,秋田地区で協力工場との取引を停止し,100%子会社であるTDK-MCCに生産を移管するなど,生産体制の再編を進めている。

EPCOSと共同の構造改革に着手

 グループ内の人員削減や拠点整理も2009年1月に発表の計画通りに進捗しているといい,EPCOS社分を除く2008年12月末時点の従業員数は同9月末時点に比べて1万人以上少ない(約18%減)5万3628人となった。EPCOS社でも2008年10月~12月期に約4億円の構造改革費用を計上し,従業員を減らしている。2009年1月~3月期もEPCOS社は同等の費用を見込む。

 両社でそれぞれコスト削減を進める一方,今後は経営統合により重複した拠点の整理などに着手する。両社は2008年10月から事業統合に向けた運営委員会を定期的に開いており,2009年2月中の次回会合で拠点再編の具体案などを検討する。

《修正》
TDKから,発表内容の一部に誤りがあったと申し入れがあったため,記事を修正しました。2009年3月末までに目指す在庫の金額は「500億円程度」ではなく「800億円程度」です。本文は修正済みです。