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 米Gartner, Inc.は,世界のOEMメーカー上位10社が2008年に消費した半導体の消費額が,対前年比3.8%減の916億米ドルだったと発表した(発表資料)。この消費額は,世界全体で消費された半導体の約1/3を占めるという。主な用途はパソコンと携帯電話機である。Gartner社によれば,エレクトロニクス市場と半導体市場は2008年初めには好調に推移したが,2008年末には世界経済の後退による需要減少で減速したという。しかし,大手OEMメーカーのうちの主要な企業の2008年通期の合計出荷台数は,前年比で増加したとする。このため,半導体消費額で上位10社に入るかどうかの境界となった金額も,前年比1億米ドル増の60億米ドルに上昇した。

 2008年に半導体消費額の伸びが大きかったのは米Apple Inc.。同社のメーカー別半導体消費額ランキングの前年順位は9位だったが,2008年は6位に浮上した。消費額は70億米ドル。牽引したのは,携帯電話機やコンピュータ,携帯型メディア・プレーヤーなどという。Gartner社は,「Apple社は革新的な技術の採用や消費者の要求を鋭く理解することによって,売上高や半導体消費額が大きく伸びることを示した」と説明する。同社の製品におけるセンサ技術と工業デザイン,「ユーザー体験」の統合は,ほとんどのOEMメーカーが模倣できない前例となったという。

 半導体消費額ランキングで首位になったのは,前年に引き続き米Hewlett-Packard Co.。同社は前年と同水準の165億米ドルの半導体を消費した。主にパソコン向けマイクロプロセサとメモリで消費した。出荷台数が大きく増加しているにも関わらず,半導体消費額が横ばいなのは,製品構成が変化していることと,半導体の平均販売価格が下落していることが影響しているとする。

 「HP社とフィンランドNokia Corp.は,機器メーカーが製品の販売価格下落によって収益を上げられることを示した」とGartner社は分析する。さらに,Nokia社は携帯電話機向け半導体の調達戦略を変更しつつあり,特定の用途に設計されたASICから,市販のASSPに移行しようとしているという。「Nokia社は携帯電話機市場における最大のメーカーであるため,この変更は半導体市場に大きな影響を及ぼす」とGartner社は説明する。