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米SolidWorks社CEOのJeff Ray氏
米SolidWorks社CEOのJeff Ray氏
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 米Dassault Systemes SolidWorks社CEOのJeff Ray氏(写真)は,CADの普及を図る上で解決すべきコアな課題として「インストールの容易さ」「バージョンアップの容易さ」「データ管理の容易さ」を挙げた。2009年2月8日から開催された「SolidWorks World 2009」の基調講演,ならびにその後の記者会見で明らかにした。同社は,開発やセールスの担当者が顧客先に出向いてじっと観察するなどの方法で,「顧客のニーズを理解する」(同氏)ことに力を入れており,その結果の分析によるものと見られる。

 このうちインストールについては,現在CADをインストールしようとしたとき,コンピュータの仕様がどうか,ネットワークがうまく接続できるかどうか,ウイルスの危険はないかなどを気にしつつ作業しなければならず,一瞬で立ち上げるというわけにはなかなかいかないことを指す。「顧客にとってCADの第一印象を与える部分になるので,重視したい」(同氏)という。

 またアップグレードについては,通常旧バージョンのデータのバックアップをまず取って,新バージョンがうまく動かせるかどうかテストして,データをバックアップから復旧する,という手順を取らなければならない。そのあいだ設計開発業務はストップするため,「スムーズにアップグレードできることを目指す」(同氏)という。

 データ管理については,設計者が必要なデータにアクセスするまでに探し回ったり,あるいは管理するための作業が大変だったりすることの解消を目指す。データ管理を担う設計者は「データ格納場所の名前を気にしなければならないなど,現状ではコンピュータの都合に合わせた作業を強いられる」(同氏)。「CADは資産ではなく,顧客にとって収益を生みだす基になるのは設計開発データであるのに,それへアクセスすることをCADが邪魔するようなことはよくない」(同氏)との考えだ。

 最近のSolidWorksのユーザーのうち半数は,設計作業全体の70%に当たる時間をSolidWorksを用いた仕事に充てているという。以前はCADの使用時間よりも,それ以外の資料探しなどの時間が多いとされていた。設計作業以外の前準備に必要な時間を減らすのに加えて,CAD操作上の生産性を上げることにも力を入れたいという。