今回のLSIの応用回路(スライド)と発表するMark Jacob氏 日経BPが撮影。スライドはDialogのデータ。
今回のLSIの応用回路(スライド)と発表するMark Jacob氏 日経BPが撮影。スライドはDialogのデータ。
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今回のLSIの構成 Dialogのデータ。
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ソフトウェア・ツールの実行画面例 Dialogのデータ。
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 独Dialog Semiconductor plcは,携帯型電話機/機器などに向けた,システム電源LSI「DA9052」を発表した(ニュース・リリース)。同社は,東京でもこのチップに関して報道機関向けの説明会を実施し,日本市場への意気込みを見せた。

 複数の回路ブロック向けの電源ICを1チップに集積したシステム電源LSIは,携帯電話機やデジタル・カメラなど,さまざまな機器で使われるようになった。ただし,これまでのシステム電源LSIは,基本的にASICやカスタムLSIだった。例えば,携帯電話機向けのシステム電源LSIでは,アプリケーション・プロセサが異なると,ASICを起こし直すのが普通だった。

 システム電源LSIをASIC/カスタムで提供してきたのはDialogも同じである。東京の説明会に登壇したDialogのMark Jacob氏(Director of Marketing, Audio & Power Management)によれば,ASIC/カスタムのシステム電源LSIで培ったノウハウをベースに,ASSPのシステム電源LSIとして開発したのが今回のDA9052という。

 ASSP化にあたり,さまざまなアプリケーション・プロセサに対応できるように,プログラマブルなLSIにした。約300と,設定できる項目(パラメータ)数は多い。集積しているDC-DCコンバータやLDOレギュレータの電源値や電流値,立ち上げや電力モードの切り換え時の動作シーケンスなどを設定することができる。

 今回のLSIに集積する主な回路は,降圧型DC-DCコンバータ4個,プログラマブルLDOレギュレータ10個,3並列×5直列のLEDの負荷を駆動するドライバ,2次電池の充電回路である。

 さらに,上述した約300個の設定した項目内容を格納するためのOTP(one time programmable)メモリーを集積する。電源投入時にOTPの内容をレジスタに転送して,今回のLSIをセットアップしてから使う。一般的な電源ICのようにレジスタのデータを外部から送り込むこともできる。

 同社は設定を支援するためのソフトウェア・ツールも用意する。ユーザーはこのツールを使って,各項目を設定できる。市場でよく使われるアプリケーション・プロセサに対しては,パラメータのセットをDialogが用意する。

 ユーザーは開発時にパラメータを設定してDA9052をカスタマイズする。ユーザー側で動作確認ができたら,そのパラメータのセットをDialogに渡す。OTPの書き込みをDialog側で行い,品質のチェックなどをして,ユーザーに納品する。

 DA9052はdual rowのQFN86パッケージ(7mm×7mm)に封止する。サンプル出荷中である。1000個以上購入した場合のチップ単価は3.8米ドル。