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 市場調査などを手掛けるBCNは,デジタル家電製品の国内価格が2008年末~2009年始にかけて,大幅に値崩れしたと発表した(発表資料)。この調査結果は,同社が集計している国内の主要家電量販店の実売データに基づくもの。

 液晶テレビやノート・パソコンなど主要デジタル家電7製品の2008年1月~2009年1月における平均単価の変動率を見ると,最も下落したのはノート・パソコン。下落幅は28.0%。2009年1月の平均単価は8万2000円と,9万円を下回った。同期間で,次いで下落幅が大きかったのは携帯型オーディオの16.9%,コンパクト・デジタル・カメラの16.1%だった。2009年1月の平均単価は,携帯型オーディオが1万4300円,コンパクト・デジタル・カメラが2万700円である。薄型テレビの平均単価は,2008年前半には北京五輪向け需要などによって上昇していたが,2008年12月以降急速に落ち込んだ。2008年1月~2009年1月の液晶テレビの平均単価下落率は13.0%,PDPテレビは15.6%だった。2009年1月の平均単価は,それぞれ9万7700円と14万8900円である。

 2008年11月~2009年1月までの3カ月間を見ると,最も平均単価が下落したのはPDPテレビ。19.2%下落した。以下,コンパクト・デジタル・カメラの15.5%,液晶テレビの15.0%,録画機の12.1%と続く。

主要デジタル家電の平均単価の下落率推移(2008年1月基点)
主要デジタル家電の平均単価の下落率推移(2008年1月基点) (画像のクリックで拡大)

液晶テレビの価格下落は2009年3月まで続く見通し

 ノート・パソコンの平均単価が下落したのは,画面寸法が10.2型以下の製品,いわゆる「ミニ・ノートPC」の販売台数が伸びている影響が大きいという。ノート・パソコンの販売台数に占めるミニ・ノートPCの割合は,2009年1月時点で26.0%まで拡大した。ミニ・ノートPCの平均販売価格は4万7000円と低価格なため,A4サイズのノート・パソコンの価格を引き下げ,さらにノート・パソコン全体の平均単価を大幅に押し下げているとBCNは分析する。

 薄型テレビは,例年,年明けに価格が下がるものの,直近の年末年始においては2008年12月に価格下落が始まった。2009年1月はさらに下落速度が加速しているという。経済産業省による2008年12月の機械統計では,液晶テレビの在庫が前年同月に比べ98.2%増とほぼ倍増していることから,2009年3月まで価格下落は続くとBCNはみる。

 録画機市場は,これまでBlu-ray Discレコーダーの普及に伴って,20%前後の単価上昇を維持してきたが,2009年1月には対前月比で1割以上も下落した。録画機の販売台数に占めるBlu-ray Discレコーダーの割合が減速したことが響いたという。2009年1月の録画機市場に占めるBlu-ray Discレコーダーの割合は,台数ベースで56.1%。前月から8.3ポイント縮小した。金額ベースの割合は,対前月比6.3ポイント減の71.1%だった。

主要デジタル家電の前年同月比の販売台数(左)と前年同月比の販売金額(右)
主要デジタル家電の前年同月比の販売台数(左)と前年同月比の販売金額(右) (画像のクリックで拡大)

単価下落によって2009年1月のPDPテレビの販売台数は2割増

 このようなデジタル家電の単価下落が,需要を喚起する効果は大きいとBCNは説明する。PDPテレビの販売台数は,2008年12月に前年同月を8.7%下回ったものの,2009年1月には21.1%増加した。ノート・パソコンの販売台数は2008年8月以降,前年同月比で30%を超える伸びを維持しており,2009年1月には同48.3%増となったという。一方,販売金額を見ると,2008年12月に前年同月を下回ったPDPテレビ,ノート・パソコン,携帯型オーディオは,2009年1月に前年同月の実績を上回った。ただし,景気が後退する中,販売金額で安定的に前年の水準を維持するのは難しいとBCNは予測する。録画機は2008年5月以降,販売金額が前年同月比で2ケタの成長を維持しているが,Blu-ray Discレコーダーの比率の伸び悩みや価格下落が懸念されており,成長がどの程度維持できるかが焦点だとする。