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発電するハムスター。「ジャケット」と呼ぶ,ナノワイヤを備えた服を着せている。写真は,Georgia工科大 ProfessorのZhong Ling Wang氏の提供。
発電するハムスター。「ジャケット」と呼ぶ,ナノワイヤを備えた服を着せている。写真は,Georgia工科大 ProfessorのZhong Ling Wang氏の提供。
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 米Georgia Institute of Technology(Georgia工科大)は,指のタッピングやハムスターの運動などで発電する実験を実施し,100m~150mVの交流電圧などが得られたことを明らかにした。論文が学術雑誌「Nano Letters」に掲載された。

 この実験は,Georgia工科大のProfessorであるZhong Lin Wang氏の研究グループが行ったもの。同氏のグループは,圧電効果を持つ酸化亜鉛(ZnO)のナノワイヤを用いて,微小振動から電力を取り出す研究を続けている(関連記事)。

 今回は,振動で交流電圧を発生するZnOナノワイヤを1~4本直列につなぎ,人間の指や回し車を回すハムスターの背中にリュックのように背負わせて,発電する実験を行った。このナノワイヤ1本の寸法は直径が100n~800nm,長さが100μ~500μmである。この結果,指を用いた発電では指がテーブルを一度叩く際に±20mV,ハムスターの運動では約15Hzで最大100m~150mVの交流電圧が得られたという。

 こうした実験は,実際にハムスターで発電することを目指したものではない。ナノワイヤを服などに織り込んでモバイル機器に給電したり,体内に埋め込んで筋肉の動きや脈拍の拍動などで発電し,血圧測定などに用いたりするのが本来の狙いである。Wang氏によれば「Bluetoothのヘッドセットに給電するには,このナノワイヤが数千本は必要」とする。