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富士通が2008年4月に発表した320Gバイトの2.5インチHDD
富士通が2008年4月に発表した320Gバイトの2.5インチHDD
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 富士通と東芝は2009年2月17日,富士通のHDD事業を東芝が譲り受けることで基本合意した(発表資料)。2009年4月~6月期中をメドに譲渡を完了するという。

 事業譲渡の対象範囲は,HDD用ヘッドおよびメディア事業を除くHDD事業。東芝は,富士通が国内外に持つHDD事業の設計・開発・製造・販売などの機能を取得する。具体的には,富士通のHDD事業の開発・製造・販売部門や,富士通研究所のHDD技術開発部門,山形富士通のHDD設計・開発・品質保証に関連した部門,海外工場であるフィリピンFujitsu Computer Products Corporation of the PhilippinesとタイFujitsu (Thailand) Co., Ltd.および海外販売拠点が東芝への譲渡対象になる予定。なお,山形富士通の土地や建物は昭和電工が譲り受ける。

 譲渡対象の事業は今後設立する新会社に移管し,当初はこの新会社に東芝が80%,富士通が20%出資。一定期間後は東芝が100%子会社化する計画である。

 東芝は今回の事業譲受により,2.5インチ以下のHDD市場で首位メーカーの地位を固めるとともに,富士通が得意とするエンタープライズ向け市場でのシェア拡大を目指す。2015年のHDD全体の世界市場シェア20%を事業目標に据える。また,東芝のNANDフラッシュ・メモリ技術と富士通のエンタープライズ向けHDD技術を融合し,サーバ向けSSDの開発も進めるとした。

昭和電工,HDD媒体事業のシェアは30%超に

 富士通は,東芝への譲渡対象に含めなかったHDD媒体事業を昭和電工に譲渡する(発表資料)。富士通が新会社を設立し,山形富士通の営むHDD媒体事業を承継させた上で,富士通の保有する新会社の全株式を昭和電工が取得する。2009年4月~6月期中に譲渡を完了する計画。

 山形富士通は,サーバ向けHDD用のアルミ媒体とノート・パソコンや車載機器向けHDD用のガラス媒体を開発・生産し,全量を富士通に納めてきた。昭和電工のHDD媒体事業は全世界で22%程度の市場シェアを持つ。事業統合予定のHOYAは5%程度,富士通が4%程度といい,今回の事業譲受で昭和電工/HOYAの世界市場シェアは30%を超える見通し(Tech-On!関連記事)。

従業員は8000人が東芝へ,360人が昭和電工へ

 なお,富士通はHDD用ヘッド事業を2009年3月末で終息させることを2009年1月に発表している(Tech-On!関連記事)。富士通のHDD事業に携わる従業員は,国内外9000人のうち8000人が東芝に,媒体事業に携わる360人が昭和電工に再雇用される見込みで,ヘッド事業に携わる400人と,東芝や昭和電工に移籍しない240人は富士通グループ内で再配置する予定という。

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