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【図】この人工衛星のモデルではV-XVLと比較して,U-XVLではファイルサイズを44%,初期表示時間を33%,メモリー消費量を20%削減できる。
【図】この人工衛星のモデルではV-XVLと比較して,U-XVLではファイルサイズを44%,初期表示時間を33%,メモリー消費量を20%削減できる。
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 ラティス・テクノロジー(本社東京)は2009年2月17日,軽量3次元データ形式「XVL」の新しいフォーマット「U-XVL(Unified XVL)を開発したと発表した。従来の「V-XVL」と比較すると,圧縮率を高めてファイルサイズを約1/2としたほか,初期表示に必要な時間やメモリーの消費量なども改善した。

 XVLには従来,P-XVL(.xv3)とV-XVL(.xv2)の2種類のフォーマットがある。P-XVLは曲面データを保持しており,高い圧縮率(ファイルサイズの小ささ)を念頭に開発された。その後,大容量データの高速表示や省メモリーを実現するために開発したのがV-XVL。こちらは曲面情報を圧縮するのではなく,ポリゴンデータで形状を表現している。

 ラティスは従来,このように特徴が異なる二つのXVLを活用方法に応じて提供していた。例えば,P-XVLは解析モデルやCGに流用するのに曲面情報が必要となる場合や,海外拠点などとネットワーク経由でやり取りするのに軽量であることが求められる場合だ。一方,デザインレビューで使う場合には高速表示が優先され,高性能のマシンを持たない関連部門で参照する場合には省メモリーが求められるためにV-XVLが使われる。

 しかし,XVLの流通範囲が拡大するに従って,どちらか一方だけではニーズを十分に満たせなくなってきた。ある工程ではP-XVLが,ある工程ではV-XVLが適しているといったケースだ。また,コンピュータや3次元CADの高機能化,設計の3次元化の進展によって3次元モデルのデータ量が巨大化してきており,圧縮率や表示速度をさらに高めてほしいうニーズが高まっていた。

 そこで開発したのが,V-XVLとP-XVLの機能を併せ持つU-XVLだ。U-XVLでは曲面データとポリゴンデータの両方を保持する。曲面データに関してはP-XVLよりも高い圧縮率を実現できるアルゴリズムを採用。曲面データだけでは初期表示などの性能を高められないためポリゴンデータも持つようにしたが,V-XVLよりも「ポリゴンの作り方をかしこくした」(同社)ことによって圧縮率,表示速度,メモリー消費量などの性能を向上している。

 U-XVLへの対応は, 2009年春に発売予定の「XVL Studio」の新バージョン(V8.1)から開始する。まずはXVL StudioでP-XVLからU-XVLへの変換機能を搭載。従来,P-XVLでしか使えなかったボディの軽量化やIGES形式での出力といった機能については,2009年秋に発売予定の「XVL Studio 9.0」以降で対応する。他のXVL製品に関しては,年内をめどにU-XVLに対応する予定だ。