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 米国のコンサルティング会社,PRTM Management Consultants社の日本法人PRTM(本社東京)は,米PRTMと英Economist誌の調査部門EIU(Economist Intelligent Unit)が共同で実施した企業意識調査の結果を公表した。調査対象は経営者で,金融危機など情勢変化を受けて企業経営がどう変わるかを聞いている。調査のテーマは「グローバル・ディスラプター:嵐を乗り切る方法」。対象企業は,金融やIT,通信,ライフサイエンス,消費財などについてグローバルに事業を展開している企業とした。PRTMは,経営者が危機と感じている要因(ディスラプター),今後の変革の方向,その変革のリーダーシップの取り方などを示せたとしている。

 経営者が危機と感じている要因は,大きく分けて「市場の破壊者(市場の衰退や地域の変化など)」「リソース・マネジメントの破壊者(労働力不足や金融の不安定性など)」「ポリシーの破壊者(経済活動のボーダレス化や環境問題の顕在化)」の三つ。回答した経営者の60%~80%がこれらの項目(実際の選択肢は三つの要因をさらに細分化している)について破壊的影響があるとした。しかしこれらの変化は,同時に好機であるととらえる経営者もある。

 今後の変革の方向として,企業業績に影響があるのは,重要な順に「顧客オペレーション」(57%)「製品オペレーション」(44%)「組織と人材マネジメント」(39%)。顧客オペレーションは,誰をターゲット(顧客)として獲得し,サービスを提供するか」,製品オペレーションは「どのように製品やサービスを生産し,顧客へ届けるか」であり,いずれも企業にとって基本的なオペレーションである。顧客の声をくみ取って,製品やサービスをとして提供し,顧客満足度を高めるという,企業としての最も基本的な姿勢が問われている,とPRTMは指摘している。

 さらに日本のエレクトロニクス産業については,国内での競争者が多すぎること,海外進出が自動車に比べればまだ少ないことなどから,新興国市場のニーズに合った製品の開発と販売によって規模を確保することが必要としている。また,「パナソニックと三洋電機の提携のように,過当競争を緩和する意味での合併や提携が進む」(PRTMパートナーの小野寺寛氏)と考えられる。その際,単純に似た業務を統合するというだけではなく,「例えばものを売って対価を得るのではなく,ものが稼働したことに対して対価を得るようなビジネスモデルにするといった変化が併せて必要になるのではないか」(同)という。

 同調査は2008年4月~6月の実施であり,サブプライム問題が発生した後の時期。企業の経営者(シニアマネジメント)242人が回答した。時期的にリーマンショック(2008年秋)について反映したものではないが,当時すでに明らかになってきていた世界規模での景気減速を受けて実施した。