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開発した有機薄膜太陽電池
開発した有機薄膜太陽電池
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手前は,今回の太陽電池に用いる材料の模型(左からフラーレン,BP半導体の前駆体,BP半導体)。後段左は,ローツ・ルー・ロールで有機薄膜太陽電池を製造するイメージ。同中央は,BP半導体の前駆体からBP半導体に熱変換した際の色の変化を示している。
手前は,今回の太陽電池に用いる材料の模型(左からフラーレン,BP半導体の前駆体,BP半導体)。後段左は,ローツ・ルー・ロールで有機薄膜太陽電池を製造するイメージ。同中央は,BP半導体の前駆体からBP半導体に熱変換した際の色の変化を示している。
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 三菱化学は,「PV EXPO 2009 第2回国際太陽電池展」に,有機薄膜太陽電池を出展した。同社が2006年にTFT向けに開発した有機半導体材料を,太陽電池に応用して開発したもの。現時点のエネルギー変換効率は2mm角のセルで4.9%。「2010年にはセル効率で10%(モジュール効率7%),2015年には15%(同12%)にするのが目標」(同社)という。

 三菱化学の有機薄膜太陽電池は,現時点ではn型材料にフラーレン誘導体,p型材料に同社が開発した「ベンゾポルフィリン(BP)」を用いている。BPは,有機ELや電子ペーパーの駆動用TFTの材料として同社が2006年に開発したもの(関連記事)。「バンドギャップの大きさが,たまたま太陽電池にぴったりだと分かったため」(同社),太陽電池への応用を始めたという。

 現時点のセルはpn接合が一つの単接合型。セル効率10%までは「単接合のまま,各要素技術の最適化で実現できると見ている。セル効率15%はタンデムも利用して実現する」(同社)。

 三菱化学は,近い将来,この自社製太陽電池の開発のほかに,他社製の薄膜太陽電池を用いた建材の設計や開発などにも着手する計画。「市場を開拓しておき,自社製太陽電池がいつ実用化できてもいいように準備する」(同社)という。