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常務取締役 経営本部長の久保田健二氏
常務取締役 経営本部長の久保田健二氏
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 セイコーエプソンは,2008年10月~12月期の決算を発表した(発表資料)。売上高は前年同期比23.7%減の2905億7100万円,営業利益は同86.0%減の46億9400万円,純利益は同99.1%減の1億6900万円と大幅な減収減益になった。

 主力事業である情報関連機器事業の売上高は前年同期比21.5%減の2059億4100万円,営業利益は同61.7%減の139億7900万円となった。プリンターはインクジェット式やドット・マトリクス式など全般にわたって販売数量が減少。円高の影響と低価格機の構成比拡大で平均販売単価も低下し,利益率が下がった。

 中・小型の液晶パネルや水晶デバイス,液晶ドライバICなどを扱う電子デバイス事業は,主な応用製品である携帯電話機やデジタル・カメラの市況が悪化したため,売上高は前年同期比29.1%減の747億700万円と大きく落ち込んだ。営業損益は58億6600万円の赤字で,前年同期から50億円ほど赤字幅が拡大した。

 電子デバイスの各工場では年末年始に臨時休業日を設けるなどして在庫の低減に努めており,10月~12月期以降の稼働率は「どの工場もかつてないほどの低水準」(常務取締役 経営本部長の久保田健二氏)という。現在の景況感について久保田氏は「日を追うごとに悪くなっている。底がまったく見えない。当社の事業では水晶デバイスが先行指標になるが,水晶デバイス市場も良くなるきざしは感じられない」と述べた。

 エプソンは2009年1月~3月期には営業損益で赤字に転落し,通期(2008年4月~2009年3月)決算も純損益では赤字になる見込み(Tech-On!関連記事1)。同社はこれまで液晶パネルの不採算品からの撤退(Tech-On!関連記事2)などコスト削減を進めてきたが「従来の延長では間に合わない。電子デバイス事業ではいま一歩踏み込んだ対策が必要になる」(久保田氏)とした。現在策定中の2009~2011年度の中期経営計画に,拠点再編や人員削減を含めた構造改革を盛り込むという。プリンターを中心とした情報関連機器事業に注力し,電子デバイス事業を縮小する方向での改革になる見通し。